10月8日、いけばインターナショナル名古屋支部創立50周年記念式典にデモンストレーターとしてお招きを受け、250名あまりの皆様にご覧いただきました。
舞台の上からではありましたが、花に祈りや喜びの心を託していける日本のいけばな文化をご紹介しながら、最後に愛知県を代表する花として、カキツバタを用いた、八橋の風景をいけました。
次は10月15日にI.I.ワシントンD.C.支部創立60周年記念式典で、デモンストレーションをさせていただく事になっています。「景色いけ七景三勝」をメインに、命の大切さと世界平和を祈る心を、嵯峨御流の花に託して、ご覧いただくつもりです。
16日は「野辺の景」と、「森林の景」を教えてほしい、とのご希望により、ワークショップを致します。
アメリカの後は、来年1月17日I.I.京都支部に、来年5月12日I.I.神戸支部に、デモンストレーションのお招きを受けております。そして来年4月には、5年ごとに日本で開催されるI.I.世界大会が沖縄コンベンションセンターで開催され、嵯峨御流もデモンストレーションをさせていただきます。沖縄へ世界50数カ国、161支部、7600名の会員の中から1,000名を超える方々が参加される事になっています。名誉総裁 高円宮妃久子殿下ご臨席のもと、4月12日から16日までの5日間の会期中に、7流派によるデモンストレーションが行われます。嵯峨御流のデモンストレーションは、4月13日13時からとなっています。
「景色いけ七景三勝」は、山から海までの風景を、「連続した水の流れにより生まれるもの」という考えのもと、水の流れにそって生まれる7つの風景を水の取り方にわけて表現しています。
水の連続性が生み出す自然風景に加え、さらに人が関わりを持つことから生まれる美しい風景は、その風景と接するたびに、私たちにそのいずれもが人にとって日々における勇気と元気の源となるエネルギーを与えてくれます。「景色いけ七景」は、そんな風景を花で表現し、見る人に自然を愛おしく思う心を育む役割を担っているものだと思うのです。
このことを海外の方にもお伝えするため、わたくしの講演資料を作成して頂きました。和文英文 併記です。
10月8日は、いけばなインターナショナル名古屋支部創立50周年記念式典。式典に於いて、嵯峨御流のデモンストレーションをさせて頂きます
ヒルトン名古屋で、10月8日に開催される、I.I.名古屋支部創立50周年記念式典。四半世紀、「花を通じての友好」をモットーに、流派を越えて活動されてこられた事に心からの敬意を表します。この度、大変光栄な事に、記念式典におけるデモンストレーション招聘を受けました。10時からの式典に続いて一時間、お喜びの気持ちを込めて、舞台で花を生けさせていただきます。舞台を助けてくださるのは、嵯峨御流中部地区連絡協議会の先生方です。また、中部地区の8司所から大勢の方がランチョンパーティにもご参加くださいます事大変嬉しく思います。
なお、ヒルトン名古屋では、8日、9日の両日、会員による花展も開催されていますので、こちらのほうは、お近くの方はぜひお立ち寄り下さいませ。
http://iinagoya.hanagasumi.net
平成28年度「第54回密教学芸賞・第48回密教教化賞」授賞式に参列致しました。
10月6日、京都の総本山泉涌寺 妙應殿において行われた授賞式で、5名の方が密教学芸賞を、5名の方が密教教化賞をお受けになられました。
その中で、密教学芸賞に、真言宗大覚寺派の 潮 弘憲僧正様と、もと大正大学で教鞭を執っておられた真言宗智山派の 小山典勇僧正様が受賞なさいましたので、私が御縁頂いているお二方のお祝いに参じました。
11時の開式には、会場は真言宗各山会の僧侶方、錚々たる御方々でうめつくされ、その雰囲気だけでも、両賞の重大さがひしひしと感じられます。
御導師 真言宗長者 総本山醍醐寺座主 仲田順和猊下がご入場になられると緊張は最高潮に。式典は式次に従って運ばれ、仲田順和猊下の御垂示に続く、御三方からの祝辞の中では、大本山大覚寺 教務部長 竹原善生僧正がお祝いの言葉を述べられました。
祝辞の後、密教学芸賞をお受けになられた方を代表されて小山典勇僧正様がご挨拶なさいました。小山先生(と、大学では呼ばせて頂いていましたので)は、大正大学仏教学科で嵯峨御流の授業をさせていただくことになった時の、最初の担当教授でいらっしゃった御方です。以来、御縁で、現在も大正大学での授業を続けさせていただいています。
式典等の写真はご遠慮し、秋晴れのもと風格ある泉涌寺様の御玄関の写真を掲載させていただきました。
大阪駅北側「うめきたガーデン」オープン記念、お祝いの野外大作を嵯峨御流が制作しました。10月7日から10日まで展示されます。
うめきたガーデンは、10月7日から平成29年3月20日迄、期間限定でオープンされるガーデニングイベント、都会に真ん中に出現する、ガーデニングの「野」です。主催は産經新聞社で、毎日10時から17時までオープンされる有料催しです。
http://umekita-garden.com/index.html
10月6日に、生け込みをいたしました。嵯峨御流弘友会司所の先生方、宮田工務店さん、大阪園芸社さん、私、あわせて14人で制作。テーマは「太陽の樹」です。
都会に真ん中の人工的な「野」にいけたいけばな作品は、ビル郡に見立てたポールの間から太陽がエネルギーを放ちながら登るイメージで作りました。
花材は貝塚伊吹、つげ、ツルウメモドキ、鶏頭、ヘリコニアです。
10月7日の産經新聞朝刊(大阪版)に記事が掲載されます。お近くへお立ち寄りの際は、覗いてください。
神戸佳子様撮影 | 10月7日産経新聞大阪版に掲載されました |
今日は、嵯峨御流華道芸術学院本所専修会特Aクラスの野外研修として、京都 金剛流能楽堂を見学させていただき、60名余りの先生方と、草津栄晋総務部長、岡田脩克副総裁とで参加致しました。
金剛流能楽師 宇高竜成様が、能について、また所作について、大変わかりやすく丁寧にお話ししてくださいました。お話しや実演して下さった事は心に深く響きました。
例えば、日本人の感覚の中に深く宿る「木に何かが宿る」とする考え。面(おもて)は、掛けるといわずに、つけるといい、面に宿る命を敬って、押し頂いてから付け外しをされるとか。そのように、日常命を大切に敬い尊敬する所作を大事にしておられる事。また、舞台の立派な鏡板に描かれる松という植物は、常緑で葉が多く、どれだけ葉が散っても散り失せない、また言葉という言の葉も、どれだけ言っても無くならない。すなわち、松には、言葉には、神が宿っているとする考え。
他にも、様々な礼儀やしきたりは、陰陽論に基づく考えが根底にあり、修行の間に体得していくというお話し。シテ方や、ワキ方、囃子方、など、それぞれがその道の玄人で、そういったきっちりしたわきまえ事が守り伝えられて、能の舞台の隅々まで凛とした気配を作っているのだと思いました。
楽しいお話もたくさん!般若の面は、女性で、ツノが生えている面は女性ばかりだとか。結婚式では女性だけ角かくしをする。舞、おどり、ふりの中で、舞の語源は、旋る、であるなど。
ワークショップでは。参加の約60名の先生方の中から、6名が舞台に上がられ、かまえ、運び、を体験されました。 最後に、宇高竜成様の仕舞「船弁慶」を拝見して、充実の研修会でした。
続いて、たん熊東急ホテル店での昼食をいただき解散となりました。当初は、この後に東寺を見学する事になっていましたが、残念ながら台風接近で東寺は中止です。それでも、午前中の、誇らしい日本伝統文化に触れ、いけばなが大切にしていることを再認識して、心は充分に満たされ、皆様家路につかれました。
今回、研修会は、華道企画推進室副室長の青野直甫先生、特Aクラス助講師の江本浩甫教授がお世話役をしてくださいました。