華務長の部屋

辻井ミカ

いけばな嵯峨御流 華務長 華道家 辻井ミカ

Profile

辻井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在 京都嵯峨芸術大学評議員、日本いけばな芸術協会理事、いけばな女性作家展運営委員、大阪府花道家協会常任理事を務められる。

華務長からのお知らせ

11月9日、「松田隆作 個展」を拝見しました。

いけばな作家 松田隆作先生の作品展が、麻布十番ギャラリーで開催され、拝見させて頂きました。テーマは「山桜Autumn Version」。山桜だけを使い、先生が一年を費やして、幹や枝を自らノミで削られた作品は、桜の魂が現れるような気魄の籠ったものです。また、削る最中に出た皮や肉で染めた様々な色の布の、コラージュも展示されていました。つまり、大きな桜の木の、全体を全て使い、命を全うされた作品展なのです。

先生のブログからお言葉を一部引用させて頂きます。

「http://info.ryusakumatsuda.com/?eid=59

個展2週目となりました。(中略)できれば映像ではなく実作を見ていただきたく思います。日々、山桜のヒビ割れが大きくなっています。まだ生きているのですね。

そのヒビは只今の日本、日本人、いけばな界を暗示しているような気がしてとても怖いです。

こわれた先に何が待っているのでしょう?

見て見ぬふりをして生きている今の私達。何かできるのでしょうか。」

 

私は、ギャラリーで先生からお話を伺いながら様々な思いを巡らしていました。

いけばなの背景には日本の美しい自然の風土があり、人はその自然があたりまえにあると思っているかもしれないが、いま、大切な風景が失われつつあるという事。これは、日々お花を通して自然と向き合っているからこそ感じる事かもしれません。お互いを思いやる事、違いを認めて尊敬し合う事、人は自然の一部であり、人も自然も全ての命は繋がって存在しているという日本の宗教観、その循環が途切れると環境破壊を招く事など。日本の伝統的文化であるいけばなが、生活と密着して日常生活の中で人々の美意識を高めてきたように、日々精進と自然を有り難く感じる心を取り戻さなくてはならないと思いました。

100年先の華道家が、今の私達と同じように、野分の風になびく尾花を見て詩情を覚え、月や雪や花の移ろう姿を愛でて命の輝きを感じられるように。

 松田隆作先生の個展は、11月14日まで開催されています。

麻布十番ギャラリーにて。10時から19時。最終日は17時まで。

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11月8日の、うめだ阪急百貨店コンコースウィンドーは、クリスマスの飾りです。

この、7m×4m奥行き約1.5mのウィンドーは、全部で7面あります。いまはクリスマスで、100人のサンタが、楽しいクリスマスストーリーを語っています。この展示は12月25日まで。

そして、いよいよ次は、新春を寿ぐ、嵯峨御流のいけばなが、7面のウィンドーに平成29年を祝う花を展開します。12月27日から平成29年1月15日まで展示されますので、ご期待ください。

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京都市右京区民文化普及会総会に出席のため、右京区役所へ。

右京区の文化普及のため、右京区役所では文化普及会が組織されています。毎年区役所で開催される「右京区民美術展」での審査員として、私も参画させて頂いております。

来年2月24日(金)から27日(月)に、第30回目の美術展を迎えるにあたり、いま、様々な内容が検討されている最中です。

 会議の為に立ち寄った右京区役所の一階受付には、凛としたいけばなが生けられています。京都嵯峨芸術大学 華道授業履修生によるいけばなは、見る人の心を清々しくしてくれ、私は心から誇らしい気持ちになりました。この場所に、常に花があるためには、背景にいる人の心配りがあることがひしと伝わってくるからです。

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11月6日、書展「竹心展」を拝見しました。

京都文化博物館にて開催された、竹心書道会主催の「第19回竹心展」を拝見しました。大覚寺で書を教えておられた、故竹内香邨竹先生を師と仰ぐお方が、竹内先生の気風を今に伝えるべく、毎年開催されているものです。

睦まじい会員の皆様による書・画・花 の作品を堪能させていただきました。

賑やかな会員の和を、見守るように飾られている、竹内香邨の作品をご紹介させて頂きます。

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故竹内香邨先生作品

 
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故竹内香邨先生作品

 
 
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大西香文先生作品

 
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向かって左から2人目におられるのが、竹心書道会 大西香文先生です

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11月6日、京都新世代いけばな展2016後期展を拝見しました。

84流派74名の、京都若手華道家による展覧会です。嵯峨御流からは前期2名、後期2名が出瓶されています。

 後期の嵯峨御流の作品をご紹介します。

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石原牧風

 
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長谷川明洲

 

11月4日、京都新世代いけばな展2016を拝見しました。

今年のテーマは「花×彩×葉」。84流派74名の若手華道家による展覧会です。嵯峨御流からは前期2名、後期2名が出瓶されています。

 前期の嵯峨御流の作品をご紹介します。

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田中崇甫

 
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城谷小綾甫

 
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11月1日から6日まで、「第31回 国民文化祭・あいち2016 華道フェスティバル」に出瓶

11月1日から6日まで、「第31回 国民文化祭・あいち2016 華道フェスティバル」に出瓶された嵯峨御流の作品をご紹介致します。この華道フェスティバルでは、嵯峨御流の庄司信洲先生が実行委員副会長を務めておられます。

 なお、華道フェスティバル記念講演会・シンポジウムが、11月5日(土)13:30から16:00.、愛知芸術文化センター12階アートスペースAで開催されます。

第1部基調講演は、京都の細見美術館館長 細見良行氏。テーマは「琳派400年―花遊びの系譜」。

第2部シンポジウムは、テーマ「いけばなの未来」。パネリストは、細見良行氏、美術評論家 三頭谷鷹史氏、未生流中山文甫会副家元 中山高昌先生、石田流家元 石田秀翠先生、わたくしも参加させていただきます。司会進行は庄司信洲先生です。

前期作品

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 後期作品 
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11月3日 嵯峨菊をいけさせて頂きました。

嵯峨菊をいけさせて頂きました。

わたくしは、この度 「第31回 国民文化祭・あいち2016華道フェスティバル」後期展に、日本いけばな芸術協会から招待出瓶させて頂きました。

嵯峨菊は、嵯峨野の風土が育んだ独特の瀟洒な姿・咲き方をする菊です。また、旧嵯峨御所大覚寺には、嵯峨天皇が菊を手折られて殿中の瓶にいけられたところ、その菊に自ずと天地人三才の姿が備わっていた事に感動され、「爾今花を賞ずる者はこれを範とすべし」と仰せになられた事が寺伝として伝わっております。

この作品では、菊の籬(まがき)を連想する花器を用い、手作りの籬を添えています。「籬の菊」は、秋の風物詩として絵や歌に古くから好まれているモチーフ、ビルの中にいける1500mm×1200mmの花台の空間に、嵯峨菊が咲く野の風情を感じていただければ幸いです。

11月4日から6日名古屋市民ギャラリー栄8Fにて展示されます。

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10月30日。伊勢神宮での、嵯峨御流献華式に出仕させていただきました。

美しい秋晴れの10月30日、昭和48年以来恒例となりました、神宮での嵯峨御流献華式が中部地区連絡協議会8司所のご奉仕により、執り行われました。今年は三重司所と岐阜司所が献華式を担当されました。

参集殿能舞台に於いての、厳かな献華の儀では、若松一対が清々しく美しい所作でいけられて、見守る約100名余りの先生方の祈りの 心が一つとなったような感動を覚え、続く草津栄晋総務部長様による願文朗読は、朗々と晴れやかな御声が響き渡り感極まりました。

いけあげられた献華を奉持 して、能舞台から内宮神楽殿まで、長い進列が境内の玉砂利の道を進みました。進列の先頭は草津栄晋僧正様、続いて華務長、相談役来田仙甫 先生、師範 代表、献華者、献華従者、献華侍者、参列者(中部地区をはじめとして各地からお集まりになられた方々)と続きます。 神宮の森は、静謐な気が立ち込め、神域は大勢の人で込み合っていました。 その大勢の人々の中を、神職の方に先導されて内宮参拝に向かいます。四重にめぐらされた垣根の 最も外側「板垣」のご門をくぐり「外玉垣」の前でお払いを 受けた 後、一般の 方は入れない鳥居の内側へ全員が通されました。玉石を踏みしめて中へ 入ると、「内玉垣」の前で拝礼。ここより内側は皇族方 が 入られる聖域であり、最も本殿に近い垣根は「瑞垣(みずがき)」と呼ばれると、昨年教えて頂いた思い出がよみがえりました。 参拝を終えたあと内宮神楽殿に献じられた若松一対の前で大々神楽の奉奏を受けさせていただきました。

 神宮に花を献じる事の深い意義に心を馳せ、本日の献花式が一糸乱れぬ所作で美しく執り行われ、皆様のお力添えで無事終えられましたことを、有難くまた誇らしく思いました。

ご関係の皆様には、万端のご準備大変ご苦労様でございました。有難うございました。

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朝一番に、偶然出会えたご神鶏。 幸先良い、神のお使いにお目にかかれました。

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2016年10月29日。京都嵯峨芸術大学 学生華道展を拝見しました。

学校法人大覚寺学園大学 京都嵯峨芸術大学の学園祭「嵐芸祭」において、授業として華道を履修している学生130名による「学生華道展」が大学構内の第六演習室にて開催され、10月29日に華展を拝見してまいりました。芸術学部1回生から4回生、また短期大学部と専攻科までの130名もの学生がいけた作品はいずれも力強く、一作一作丁寧にいけておられて、学生の日頃の熱心な受講と、華展に際し本気で花に向き合っている姿が感じられて、とても感動致しました。

展示は、嵯峨御流独特の景色いけや、会場中央の高学年クラスの学生によるオブジェ作品なども交え、意欲溢れる会場構成となっていました。

 

この大学の華道の授業は、半年ずつレベル1からレベル8まで段階を経て指導が行われ、8を履修し終えると、華道正教授の資格を取得することもできるのです。今回の華展は、昨年までの講師と今年度講師の先生方のご尽力のおかげで、作品が年々レベルアップしていくように感じました。

 

私が会場で感じたこと。それは、学生の本気と一生懸命さ。いけばなには、人の気合いが表れるものだと、改めて実感した次第です。

学生にも、よく頑張りました、とねぎらいの言葉とともに、お互いが調和よく、譲ったり助け合ったり、一つの素晴らしいチームワークを華展でみせてくれたことを、褒めてさしあげたいと思います。みんなが力を合わせれば、このような、凛とした気配漂う華展ができることを、この体験を、一生忘れず心に持っておいていただきたいとも思います。

そして、何より忘れてはならないのは、いけばなという、命ある花を生けて作品をつくる芸術は、花をいけるということだけだけではなく、今回の華展のように、準備構成はもとより、いけこみの段取り・花材の調達と調整・メンテナンス・ストック花材のケア、花がいつも美しく展示されるための全体と自分の役割と行動など、これらのどれ一つ欠けても華展はうまくいかないこと。そのために、表面には出ない講師の先生方や、職員の方のご苦労に、心を馳せることができる人であってほしいです。

華展当日には、お客様を迎える喜び、会場のエネルギーと素晴らしい植物の気の中で自分の作品が輝いて見えた嬉しさ、自分がメンテナンスできていない時でも誰かが水を差し枯れた葉をそっとのぞいてくれている事に気が付く事でしょう。

華展会場を誇らしくご案内できるためには、目に見えない沢山のチカラが必要です。

全体の中の自分が、いまどう動いたら良いか、またお客様を気持ち良い応対でお迎えする事・感謝の心・隣同士また全体の中での自分の振舞い・など、華展は花会すなわち人と人が出会い花を通じて喜びを分かち合える場所でなくてはなりません。学生が、この華展で学ばれた多くの事はきっと未来の自分に大いに役立つことになります。

今回、お世話になった隣同士の人に、クラスのみんなに、大変お世話になった講師の先生に、職員さんに、すべての感謝の気持ちを言葉に出して終わっていただきたいと思います。

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