いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

石川利佳甫教授が出演されるNHK「京コトはじめ」九月九日 14:05から

いけばな嵯峨御流 石川利佳甫教授がNHK「京コトはじめ」に出演し、菊をいけられます。

石川先生のホームページより
http://rikaho.jugem.jp/?eid=4804#gsc.tab=0

9月9日(金) 京コトはじめ (生放送)     
       NHK総合 14 時5分〜
https://www.nhk.jp/p/ts/4776M3X5N5/schedule/te/NRK48J8R6W/

九月一日。「二百十日」

雑節の「二百十日」。立春から数えて210日目にあたる九月一日は昔から台風襲来が多く、特に農家にとっては油断のならない日ということで風を鎮める祭りなどを行って収穫の無事を祈ってきた伝統があります。
現代では9月1日は「防災の日」。大正12年9月1日に発生した関東大震災に因み昭和35年に制定されたとの事です。過去に学び、備えておかなくては、と思います。今日9月1日まさに台風11号が接近中ですが、大きな被害がありませんよう念じます。

写真は、二、三日前に聖護院の前を通りました折にお寺の前に掲げられていた書です。実に心に響く言葉でありましたので写真に収めさせていただいたものです。

2022年9月6日 大覚寺でのピアノ三重奏がオンラインで無料配信されます

https://micro.rohm.com/jp/rmf/topics/event/kyotoclassics_vol5
[ 2022.09.06 ] @ 18:30 – 19:30

ローム ミュージック チャンネル
https://curtaincall.media/rmf


<以下の文章はロームクラシックファンデーションHPから引用>
京都とクラシック音楽。
歴史ある京都の名所と伝統あるクラシック音楽をローム ミュージック ファンデーションが結びます。
ローム ミュージック ファンデーションが過去に支援し国内外で活躍する音楽家「ローム ミュージック フレンズ」が京都の名所で行うコンサートをオンラインでお届けする「Kyoto × Classics」。
今回は古の時代の風景を今も残す歴史ある大覚寺にて、人気・実力を兼ね備えた新進気鋭の演奏家によるピアノ三重奏をお送りいたします。
京都の風景とローム ミュージック フレンズの素晴らしい音楽をお楽しみください。

9月12日まで。「膝丸」「髭切」兄弟刀が大覚寺と北野天満宮でそれぞれ展示中!

能や歌舞伎の「土蜘蛛」の演目で登場する「蜘蛛切」と呼ばれる刀はかつて源義経も所持し別名「薄緑」といい、大覚寺に収められています。その「薄緑」の兄弟刀である「髭切」は北野天満宮に収められており、現在、兄弟刀が同時にそれぞれの社寺で展示されている、という記事が京都新聞8月26日朝刊で紹介されていました。9月12日までです。

日々新(日々に新たなり)

処暑となり、朝夕は少し暑さに翳りが感じられるような気がいたします。
残暑を何とか乗り切って、皆様お健やかでいらしてください。
わたくしは「一日一菓」という素敵なご本に出会えて、とても嬉しくて日めくりカレンダーのように毎朝その日のページを開き眺めています。365日、その日にふさわしい、おもてなしのお菓子と器の取り合わせが紹介されています。取り合わせとは、程よく調和するように合わせるいうことですが、花の取り合わせにおいても、時と場合に応じて、さらに人の心に響く取り合わせができるようになるには修練と常の暮らしのなかで感じとる力を磨いていかなくては!と改めて思わせていただける本でした。

残暑を乗り越えると文化の秋が待っています。
美しいもの、ときめきにたくさん出会いにいきたいと思うこの頃です。

8月20日 大覚寺 宵弘法

8月20日。大覚寺 宵弘法。夕方から雨模様50パーセントでしたが、法要が営まれると雨が止み大沢池の中に護摩の火がともりました。
私は、今年は遠くから遥拝。
お写真を、大阪から宵弘法に来られた方からいただきましたので、このブログに掲載させていただきました。

なまけたらこの棒でぶつ!

かつて母が、お盆になるとこのお軸を床にかけていたので、わたくしも母がしたように倣って掛けている。
書かれている文字は
「南魔毛多羅比棒泥沸」
2019年に婦人画報さんからお着物の取材をお受けした際も、8月の今頃でしたので、この軸をかけて、大覚寺「望雲亭」にて夏の着物を撮っていただいたこと、懐かしく思い出します。

https://www.fujingaho.jp/uts-kimono/coordinate/a64200/kimonotsujii-20190816/

7月31日 Summer College☆

和紙作家、堀木エリ子さんの講演と紙漉き体験、そしていけばなデモンストレーションと蓮の話、と盛り沢山のプログラムで行われたSummer College☆
事前申し込みの100名の定員は満席で、前日に開催された生花コンペの作品展示なども見学でき、受講生の皆様は充実した1日を過ごされたようでした。
東京など遠方から参加された方もおられ、「紙漉き体験も楽しくて、デモストレーション、講義も大変勉強になりました!蓮づくしのお弁当も美味しかったです。」と喜びのお声を聞き嬉しく思います。
また、このような機会を積極的に受けてくださったからこそ、モチベーションがさらにあがり「9月からの研究会もがんばります!」とのお声も聞けました。

写真は7月31日の大覚寺境内と、華道芸術学院1階玄関の、和紙の原料である三椏のオブジェの前にいけられた河骨の「奉書いけ」(嵯峨御流奥伝)です。伝書には、「三宝の上に奉書紙を角折りにして中央に水の字を書き挿ける。花留は七宝その他の留具を用い、碁石留め又は小石留めにする。」
とあります。奉書いけについては、また今後総司所企画講座で取り上げると思いますので、ぜひご参加下さい。

いけばなデモンストレーションは、和紙の原料となる植物を用いたいけばなや、豊かな水の連続した流れにより生まれる日本の風景などをいけあらわし、日本の風土があってこそ生まれた日本の伝統文化を未来に繋いでいく嵯峨御流の取り組み「シン日本をいける」にも話が及びました。舞台上の「守、破、離」のバックは、書家の瀬原加奈子先生の作品です。
(月刊『嵯峨』2019年5月号の対談に掲載されています)

アメリカからのお便り

アメリカの、嵯峨御流北米司所のSusan Kasaさんから近況報告のお便りをいただきました。大変ご活躍で、様々な花展に出品されているとのこと。
写真は、6月にWashingtonD.C.の国立樹木園に於いて開催された、いけばなインターナショナルWashington D.C.支部花展に出品された、Susanさんの銀梅花(myrtle)五行格の作品です。

ギンバイカ英語でマートル(Myrtle)。葉に芳香があり、花が結婚式などの飾りによく使われるので「祝いの木」ともいわれます。とくにイギリスでは、1840年のヴィクトリア女王の結婚式で、ブーケにギンバイカの小枝が使われ
て以来、イギリス王室のロイヤルウェディングでは、花嫁はこの伝統を引き継いでいるそうです。

Susanさんも、コロナ禍になるまでは、毎年来日して大覚寺に参籠されて嵯峨御流の研鑽を積まれていましたが、この数年は外国からの方はどなたも来日できなくなっていましたので、
久々に頂いたお便りは嬉しく、日本の我々にとっても大変励みとなることですので、皆様にもご紹介させていただいた次第です。

お手紙の中には、嵯峨御流のYouTube「夏を感じるおすすめの祭花 檜扇」で、檜扇を祇園祭に飾る意味や、檜扇を祈り花にいけるいけ方を拝見しています。と書いてくださっていました。嬉しい事です。

檜扇

檜扇は古より悪霊退散に用いられたことから、怨霊の怒りを鎮めるために始められた祇園祭には特に“祭花”として檜扇が欠かせないものとされてきましたので、その願いを込めた、一瓶の檜扇です。
15日から17日までの3日間、「祇園祭にいける」に挿花してくださった先生が、毎朝、手入れをしてくださり、檜扇の作品を写真に撮っておいてくださいました。檜扇の花は一日花で、日中に咲いて夕方には閉じてしまいますが、次々と咲き続けます。その様子を、比べてご覧ください。17日の前祭(さきまつり)山鉾巡行の日は、最も沢山の花が開きました!

7月15日


7月16日


7月17日

檜扇の出生についてはこちらもご覧ください。

https://lovegreen.net/languageofflower/p253568/

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