いけばな嵯峨御流

II世界大会In沖縄 その2

3作目は「景色いけ 七景三勝」 より、「沖縄の海浜の景」沖縄の海浜の特徴である、マングローブの風景をいけました。

海浜は、山からの水が注ぐ終着点でもあり、再び雲となって山に向かう出発点ともいえます。また、陸から海に連続する生態系を持つ空間(エコトーン)の代表的な地でもあります。古来より海辺の林は生活の場でもあり、一方、人間界と霊威に満ちた異界、山の神と海の神の交わる聖なる自然との境界地として人々に大切にされてきた空間でもあります。

日本では全国的にみると、白砂青松といった風景から南に生育するマングローブ林のような風景まで多様な海岸林があります。

日本列島は北から南まで南北約3000キロの陸地があり、4つの気候帯が存在する多様性に富んだ国だと言えます。4つの異なる気候帯特有の植物を用いれば、それぞれの気候帯に合った「景色いけ七景」がいけられます。ここでは、マングローブを見立ててアダンの幹を使い、葉にはカポックを用いました。

 

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京都の風景を桜でいけてみます。1200年前、嵯峨天皇は京都の嵯峨野に離宮を建てられました。現存最古の庭園池である大沢池の池畔には桜が美しく咲きます。この池では、平安時代の天皇や皇族の方々が宴の際に使用されていた「龍頭鷁首舟」が優雅に行き交い、王朝文化の薫りが漂っています。

大沢の池の風景は1200年前の姿がそのまま残っています。そして、その池が現存しているということが、池の上流から下流へ至る水の流れが健全に流れ続けているということの証です。

いけばな文化は、世界の人々の平和と地球環境の保全までにつながるということを改めて感じて頂ければ幸いです。

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