いけばな嵯峨御流

令和4年4月号 いけばな通信:全国司所活動

日本全国各司所のさまざまな活動をご紹介します。

阪急うめだ本店ショーウインドー迎春花

 

 大阪市の阪急百貨店うめだ本店は日本を代表する百貨店の一つで、コンコースに巨大なウインドー(最大幅7m、高さ4m、奥行1.2m)を有しています。このウインドー7面に、嵯峨御流華道総司所から辻井ミカ華務長をはじめ、大阪地区連絡協議会所属の総勢約100名の師範が出仕して超大作の迎春花を挿花。12月27日から1月13日まで展示されました。

 今年の干支である「寅」をテーマにした「虎嘯(こしょう)」、観葉植物や亜熱帯に生育する植物を用いて、極彩色の琉球びんがた染の晴れ着を紅の衣桁に掛けたように見立てた「初春令月(しょしゅんれいげつ)」など、各ウインドーはそれぞれ「元(はじめ)」「御題 窓」「龍吟(りょうぎん)」「虎嘯」「初春令月」「咲麗(さくら)」「結(むすび)」をコンセプトに飾られました。

 新型コロナウイルス感染症の脅威が続く中でありながらも、梅田の街を行き交う人々に元気を与えました。

北海道司所

 

 第58回全道いけ花美術展(北海道いけ花連盟、北海道新聞社主催)が10月13日より18日までの6日間、札幌市の丸井今井札幌本店で開催され、11流派約150点の作品を前・後期で入れ替えながら展示。秋の風情を感じさせる作品が並ぶ会場では、各流派の特色が楽しめ、コロナ禍での久しぶりの花展に、出品者、来場者共に喜びの声がありました。

司所長/佐々木祥甫

飛鳥司所

 

 大阪府羽曳野市の四天王寺大学では、小・中・高・大連携の一環として「花育のすすめ」に力を入れています。本年は新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていましたが、10月より感染者が激減したことから、当司所師範の楠本久美子同学教授が近隣の小学校6年生124人に盛花の体験学習を指導しました。初めて盛花をいける児童たちは、隣の席同士で助け合いながら、熱心に取り組んでいました。

司所長/楠元久美甫

平安司所

 

 

 京都市長の提言により、同市教育委員会は令和元年度から市立中学校で年1回、「伝統文化体験事業・華道」を京都いけばな協会に委託して実施しています。本年度は40校での実施となり、嵯峨御流は松原中学校を担当。11月9日、垣花悦甫、島満甫両師範が1年生82人を3クラスに分けて指導しました。京都を発祥の地とするいけばなを体験することにより、豊かな感性を磨き、草木の生命の大切さを再認識し、ひいては伝統文化の継承を目的としています。

司所長/長谷川明洲

池田司所

 

 徳島県三好市立櫟生(いちう)小学校では、毎年、1年生から6年生を対象にいけばな体験を行っており、本年は11月11日、当司所の上西紀甫師範が指導して行われました。当日はケーブルテレビの撮影と三好市文化協会のホームページ掲載が重なり、少し緊張気味の児童たちでしたが、いけばなを通して、命の重みや思いやり、自然を愛でる心や環境保護の話を始めると、真剣に聞いていました。児童たちは戸惑いながらも、いかに自分を表現するかということに楽しく挑みながらいけていました。

司所長/上西紀甫

米子司所

 

 鳥取県米子市のANAクラウンプラザホテル米子のロビーに米子美術挿花連盟が挿花していますが、11月1日から16日まで、嵯峨御流が担当し作品を展示しました。紅葉した木物に鮮やかな菊花を添えた小さな秋の景色は、多くの来客に好評でした。

司所長/景山弓甫

福岡司所

 

 福岡市の21流会派が一堂に会する「第55回福岡市華道展」が11月4日から7日までの4日間、福岡県国際文化情報センター「アクロス福岡」で開催されました。前・後期合わせて170作を超える作品が出品され、当流からは11名が出瓶しました。毎年6月の恒例行事ですが、新型コロナウイルス感染拡大のため11月に延期しての開催で、会場は晩秋の赤色で染まり、華やかなものとなりました。

司所長/大山茂峰

上野司所

 

 伊賀陶芸会と伊賀華道協会のコラボ企画展「陶活きて花映える」が11月5日から7日までの3日間、三重県伊賀市の同市文化会館で開催されました。同展は華道家が窯元を訪問して作家とのコミュニケーションを取りながら、華道家の目で花器を選びました。参観者には、陶と花、その技と美の重なりが生み出す創造空間を楽しんでいただきました。

 また、11月4日から7日までの4日間、伊賀市民文化祭のいけばな展が同市のハイトピア伊賀で開催され、当司所からも出瓶しました。

司所長/三浦節甫

大田司所

 

 島根県出雲市の今岡美術館で11月6、7の両日、重田清風師範と有志数名が「祈りの花 ー 花舞台に生ける」をテーマに華展を行いました。常設の巨木や特別展の絵画とのコラボの中、コロナ禍終息の祈りを込めて、伝統の華から現代花まで約50点を美術館全室や壁面にいけあげました。御題花「窓」を中心にした御題花コーナーやダイナミックな中にも繊細ないけばなは大変好評でした。

司所長/重田清風

富山司所

 

 富山県華道連合会の第28回「秋を彩る 北日本いけばな展」が11月20、21の両日、富山県魚津市の新川文化ホールで開催され、当司所から4名が出瓶しました。秋の風情満載の会場に入場者も満足そうでした。

司所長/田中悦甫

石見司所

 

 島根県大田市の重要文化財「熊谷家(くまがいけ)住宅」で11月20、21の両日、無川社中が「秋の花をたのしむ二日間」と題していけばな作品を展示しました。熊谷家住宅は世界遺産の石見銀山にある豪商屋敷で、約500坪の敷地に35の部屋と大小10の床の間、5つの蔵があり、床の間をはじめ蔵の入口付近などに35瓶を挿花。晩秋の風情を表すいけばなが古民家に溶け込み、入館者から高い評価をいただくとともに、嵯峨御流の素晴らしさを伝えることができました。

司所長/無川ヒトミ甫

京都司所

 

 ふくい県民総合文化祭「華のフェスティバル2021」が11月20日から23日までの4日間、福井市のベルあじさいホールで開催され、福井県華道協会加盟の9流派が200作余りを出品し、当司所から8名が出瓶しました。秋の風情に満ちた会場は、ゆっくり作品を観覧する多くの来場者でにぎわいました。

司所長/名村裕喜甫

京都華道会司所

 

 大阪府枚方市のひらたか京町家で中西千里甫社中が第3回作品発表会を催しました。秋晴れの中、日頃の稽古の成果を発表し、たくさんの来場者に楽しんでいただきました。

司所長/井尻順甫

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