3月16日。 京都華道会司所創立100周年記念華展を拝見。京都文化博物館にて
HOME > 華務長の部屋
Profile
辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。
平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。
そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。
3月15日は、京都の三大火祭りの一つ、嵯峨釈迦堂のお松明を毎年拝みに行きます。本堂でお釈迦さまの涅槃会法要がおわると、境内に据えられた高さ7メートルほどもある3基のお松明に火が灯されて、燃え上がり、燃え尽きて火の粉が頭上を舞います。
大覚寺伝灯学院では、1年間の規律正しい厳格なご修行を積まれる中で、授業の一環として華道を学ばれています。いよいよご卒業になられます皆様のいけばな作品が大覚寺供待に飾られました。
いずれの作品からも晴れやかさと力強さが感じられ、充実した一年を耐えてお過ごしになられたことが花を通じて伝わってくるように感じました。
ご卒業おめでとうございます、これからのご活躍をお祈り申し上げます。
日本三名園の一つ、岡山後楽園内にある鶴鳴館において開催された花展は、岡山後楽園の雄大で優美な御庭を借景に、いけばなを出会わせる趣向で、至福の時を過ごさせていただきました。
司所員全員の創意と工夫で作品を作り上げられたという達成感と和気藹々の雰囲気に満ち満ちた会場に居て、100年の歴史をこれから先へと「つなぐ」願いをヒシと感じました。
これからもこの結束力で未来が大きく開かれていかれますことを念じております。
風花の舞う晴天のもと、津山文化センターにおいて開催された、司所創立90周年記念華展「つむぐ」を拝見しました
しっかりといけられた一つ一つの作品は、会員の研鑽の賜物、そして回廊を回るたび思いがけない風景に出会える会場構成は来場者を楽しませてくださいました。
会員皆様の、喜びに誇りに満ちた眼差しに、この華展が未来を切り拓く大きな機会であることを確信いたしました。
天道花
暮らしの中の花
2月24日。名古屋美術倶楽部で開催された花展は、「輝く花ー愛しき花たちとの出遇ー」
のテーマのもと開催されました。
名古屋美術倶楽部の純和風の会場各部屋でお迎えくださる会員の皆様の姿も華。
初日には中日新聞社が取材に来られていました。翌朝刊に掲載された記事には、「能登半島地震や2年となったロシアのウクライナ侵攻を受け、ともに力強く生きていこうとの思いを込めて開催しました」との小出司所長の言葉が活字となって、一層深く心に響きました。
素晴らしい富士が見えましたので、送ります。
今日は、公益財団法人日本いけばな芸術協会の常任理事会、定時理事会で東京へ来ております。
真言宗大覚寺派 教学研究室主催の、「峩山学林」特別分野講演として、書家 瀬原加奈子先生による講演会、そしてデモンストレーション、のみならず参加者全員が一画ずつ書いて「瑶瓊(ようけい)」を篆書体で書き上げるパフォーマンス体験もさせていただきました。内容は、知れば知るほど深くて楽しい文字の世界についてです。篆刻家でもいらっしゃる先生から、篆刻とは、古代中国青銅器の饕餮紋の線がもとになっているとも教えていただきました。
先生のお話に知的好奇心を刺激され、興味は尽きません。
ご紹介するお写真は、講演冒頭にデモンストレーションで書いてくださった「大道無門」、参加者全員が先生のアドバイスのもと一人一画ずつ書いて最後に落款印を山川門跡猊下が押してくださり完成した「瑶瓊」(赤い玉の意味) 、完成した瑶瓊のパネルを朱色の背景に掛けた写真、その左右の瀬原先生揮毫一対の軸。室内を暗くしてライトアップされたその作品と設えに、喜びと感動を皆様とともにさせていただきました。