京都新世代いけばな展関連事業 「第5回野外いけばな展『私の印象2024』」
2月10日。堂本印象美術館にて。
大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象の意匠を生かした庭園で開催する野外いけばな展を拝見しました。出品されているのは、京都の若手いけばな作家で、異素材との組み合わせや色彩、堂本印象のオマージュと伺えるものなど、それぞれの作家の抱く堂本印象のイメージを作品に表現されていて、大変興味深く拝見させていただきました。写真はご遠慮いたしまして、ごく一部の雰囲気だけ撮らせていただきました。極寒の中、作家が常時数名でお庭にスタンバイされ、来訪された方が自由に作家とお話しできるようお計らいがあり、お若い作家ならでは!の素敵な企画です。
私共は、ちょうどアメリカから来日中の、嵯峨御流ワシントンD.C.支部会員Jean Riegさんと3人でご一緒しました。
大沢池の天神島に、鎌倉時代の古絵図に描かれている位置に橋が復元されました。天神島から名古曽瀧跡へ向かって伸びるこの橋の名前は名古曾橋と命名され、2月6日、北野天満宮の神事と大覚寺の法会が天神島で執り行われ、目出たく開通式と相成りました。神官さま、僧侶の方々に続いて我々も渡り初めをさせていただき晴れやかな気持ちでございました。この橋の中央から、菊が島を横から一望することができます。この眺めは初めて見るアングル、貴重な経験でございます。
そして、いけばな嵯峨御流も、この橋が架けられましたご勝縁の年に、きざはしという名の新型花器を世にお披露目することができました。
もともと二ヶ所を繋ぐ意味のある言葉で、今では階段の意味につかわれる「きざはし」。2ヶ所を繋いで前進する、ひいてはいけばなの伝統を未来へつなぐ、という願いを込めています。
この日は、ご来賓をお迎えする貴賓室である庭湖館と、お茶室の望雲亭、北野天満宮さま控えの間として蓮華殿に、それぞれきざはしに、花をいけてお披露目をいたしました。北野天満宮さまにちなんで紅梅白梅を主として。
嵯峨天皇様の離宮、旧嵯峨御所が大覚寺となったとき、その上奏文を起草されたのが菅原道真公であられたことから、大覚寺別当となられ、以降天神島にはお社が祀られております。
これからは、どなたさまでもこの檜造りの名古曽橋を渡ることができますのでいらして下さいませ。
また、京都新聞の2月7日朝刊、読売新聞の2月7日朝刊にも掲載されました。購読されている方はぜひご一読くださいませ。