いけばな嵯峨御流

お庭の魅力 祇王寺

京都 嵯峨野の西にある小倉山の麓には、昔から貴族の別荘が多くあり、素朴な自然美と洗練された優雅さが辺り一面に漂う、そのような気配が嵯峨野の魅力ではないでしょうか。
前回ご紹介した常寂光寺もそうですが、自然の地形を生かして、しかもよくお手入れの行き届いたお庭を拝見すると、どれほどこのお庭が愛されているかがひしひしと感じられます。また、おそらく自然にできたと思われる苔庭は、湿り気の多い土地柄ならでは、でしょうか。
ここ祇王寺には平家物語に描かれる平清盛と祇王、その祇王が悲恋の果てに出家して、祇王の妹祇女、祇王の母刀自とともに住まいしたお寺です。その後、恋敵だった白拍子仏御前も出家してきて4人の尼僧が共に暮らしたお寺です。庵には4人の像と並んで平清盛像が一列におまつりされていて物語を感じることができます。

魅力は尽きることがありませんが、今は大覚寺の塔頭寺院であり、大覚寺から歩いて約2キロ、25分ほどで行けるところにありますので、足を運んでみられてはいかがでしょう。

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