いけばな嵯峨御流

平成28年9月11日 華道総司所「初心者対象講座」~わかりやすいいけばな~のご報告

9月11日、京都はまだまだ残暑厳しい中、2回目の開催となる今回も定員一杯の50名の受講生の方々と、お付き添いの親先生方が華道芸術学院にお越しくださいました。

 

まず、大覚寺の寺内拝観です。僧侶の方から、旧嵯峨御所の歴史をわかりやすく楽しく解説して頂きながら境内をまわります。大沢池については私がお話をさせていただきました。「庭湖」といわれる大沢池は、現存最古の林泉で、華道嵯峨御流の原点です。平安時代、嵯峨天皇様が菊花にこめられた自然への想いと、命の尊さ、平和を願う心が、私ども嵯峨御流の始まりです。この場所で、実際に嵯峨天皇様と空海様がお話しになった 大沢池を実際に見て感じて、心に焼き付けて頂きたかったからです。

拝観終了後、教室に戻ってデモンストレーションを3作見て頂きました。

「庭湖の景」今見てきたばかりの大沢池の風景。日本現存最古の林泉として名勝指定されている場所で、1200年ずっと変わらずここにある風景です。

「生花 錦生け」秋の花々を9種とりあわせて、華やかな錦織のように。この花で、秋の風を感じて頂きたいという想いでいけました。「朝鮮槇の生花」午後の実技でいけるイメージをつかんで頂けますように。

 

昼食は、寺内の食堂で「お饂飩」を召しあがっていただきました。毎月1のつく日は写経日で、お写経に来られ方々に振舞われるものです。こうした体験を通じて、華道総司所が大覚寺の中にあり、日常的に僧侶の方や修行中の伝灯学院生の皆様とすぐ近くで接する場だということが感じでいただけると思います。いけばなだけでなく、日本の伝統文化の原点に触れる機会でもあります。

 

午後、全員の実技は朝鮮槇の生花です。私と、田中喜久甫いけばな文化綜合研究所所長、枡中柚紀甫主任教授が担当致しました。寸渡に配り木をかけるところからの実習で、一つ一つの行程を説明しながら 皆で同時にいけていきました。受講生の方々は、大変熱心に講義を聞かれ、最後まで集中力を欠く事なく真摯に学ばれました。その姿に、私共のほうが心を打たれました。全員が生花をしっかりといけあげられ、目を輝かせて楽しかったですと仰った姿をとても嬉しく感じました。

 

皆様には、これからも親先生のもとで大いに学び、楽しみ、次は自分が人にその喜びを伝える指導者を目指してほしいと思いました。

今日の授業に付き添い、一日見守って下さった親先生方にも、心から感謝申し上げます。

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