いけばな嵯峨御流

京都御所 春の特別公開「宮廷文化の紹介」での嵯峨御流いけばな作品

春と秋に行われる京都御所の一般公開には、皇室にゆかりのある三ヶ寺「大覚寺」「仁和寺」「泉涌寺」それぞれに伝わるいけばな流派の作品が毎回紫宸殿南庭の回廊に飾られています。

今回、青野直甫華道企画推進室室長ご指導のもと、宇治司所の先生方のご協力でいけられた作品を拝見してまいりました。参観ルートの導線も考慮されて、正面だけでなく横から見てもバランスよくまとめられた良い作品です。

特別公開は3月24日から28日まで。この機会は申し込みは不要、誰でも無料で内裏の中を参観できます。一年ぶりに拝見した紫宸殿の見事な構えと左近の桜・右近の橘に感動いたしました。

「左近の桜と右近の橘」
右近の橘は、8世紀末の平安遷都の際、紫宸殿が建てられた場所に自生していたのが起源であると伝えられ、それ以来、紫宸殿の前には橘が植え継がれ今にいたるという事です。橘は古くから日本人に親しまれてきたカンキツであり、その葉は年中青々と茂り、その実は非時香菓ときじくのかぐのこのみ(永遠に香る黄金の木の実)の伝承と結び付けられ、永遠を連想させるものとして、無常を体現させる桜との鮮やかな対比を生んでいると、解説文に書かれてあります。

https://www.kunaicho.go.jp/event/kyotogosho/kyotogosho-5haru.html

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