いけばな嵯峨御流

8月31日。お花の集い

一年に一度、京都のお稽古の方々が集まって集いを開いてくださっています。
今年は8月31日、リーガロイヤルホテル たん熊にて。わたくしのデモンストレーションでは、三作品をご覧いただきました。

向かって右端の作品
中原道夫の俳句「滝壺に滝活けてある眺めかな」に寄せて。華厳の滝のように真っ直ぐに落ちる滝を描いて、滝壺に大きな飛沫をあらわし、禅語「直下三千丈」の気分を味わっていただく趣向。
滝は野薔薇の実枝、風船かずら。
飛沫はかすみそう。

中の作品
今年は母ケイの七回忌。皆様が献盃もして下さいました。
漆器赤富士盆。赤富士が大好きだった母の遺愛の品。鈴木雅也作。その横に、月見草の咲く野辺の風景を出会わせて。
太宰治の小説「富嶽百景」の中の一節”富士には月見草がよく似合う”に因んで。花材は月見草、オミナエシ、ヒメエニシダ。

向かって左端の作品
三重切り。中の口は椀鉢型に切ってある珍しいもの。母が表千家のお茶をしていたこともあり、この竹器を持ち出しました。ナナカマドと、ツルウメモドキ、ソケイ、ケイトウ。残暑厳しいながらも秋の気配が感じられる今の季節を少し先取りして。

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