いけばな嵯峨御流

上賀茂神社 卯杖神事に参列させていただきました

平安京ができる以前からこの地に存在する上賀茂神社。今年、上賀茂神社は20年に一度の御遷宮をお迎えになります。正月初卯の日である1月3日に、卯杖(うづえ)を大神様に奉る神事に13名の方々と一緒に参列させていただきました。元旦から降り積もった雪を踏み分け、宮司様や神官の方の所作を見習いながら、厳かで晴れやかな神事でした。

 

卯杖は、平安時代には新年に邪気を祓うための杖として、梅・桃・ぼけなどの木でつくられ様々な装飾がほどこされて、これを天皇・東宮に奉献されてきたものです。日本の国と、天皇皇后様及び皇太子様の安泰を願い、世界平和の願いを託する杖。現在、上賀茂神社の卯杖は、中が空洞の空木を二本併せて、やぶこうじ・石菖蒲・紙垂(しで)をはさんで、日蔭蔓(ひかげのかずら)を飾ったものです。古代より、ヒカゲノカズラは神聖な植物とされています。この卯杖を作っておられるのは、今では上賀茂神社と熱田神宮だけとの事。嵯峨御流の伝書にも卯杖の事が書かれており、お正月に卯杖を作られる方もいらっしゃると思います、一度節分までに訪れてみられてはいかがでしょうか。

 

上賀茂神社と葵祭の由来について

京都三大祭りの一つ、「葵祭り」は上賀茂神社・下賀茂神社のお祭りです。

神社の縁起は古く、別雷神(わけいかづちのかみ)が、現在の社殿北北西にある神山(こうやま)に降臨された際、御神託により奥山の賢木(さかき)を取り、阿礼に立て、種々のいろあやを飾り、走馬を行い、葵の蔓を装って祭りを行ったのが祭祀の始めと言われています。その後6世紀に賀茂祭(葵祭り)が起こり、平安時代の弘仁元

年(810年)には、嵯峨天皇の勅願により、伊勢の斎宮の制度に準じて第八皇女有智子内親王(うちこないしんのう)を、賀茂の神に御杖代(みつえしろ)として奉られ、以来13世紀初頭の礼子内親王(れいしないしんのう,後鳥羽天皇皇女)までの35名,約400年もの間続き,その後廃絶しました。そして,昭和31年以降再興され,祭

の「路頭の儀」に斎王代・女人列が加えられて,今も京都にお住いの未婚女性が斎王代に選ばれています。

 

IMG_6182 IMG_6186 IMG_6189

 

 

ページトップへ