いけばな嵯峨御流

野外研修で、日本伝統文化に触れた一日

今日は、嵯峨御流華道芸術学院本所専修会特Aクラスの野外研修として、京都 金剛流能楽堂を見学させていただき、60名余りの先生方と、草津栄晋総務部長、岡田脩克副総裁とで参加致しました。

金剛流能楽師   宇高竜成様が、能について、また所作について、大変わかりやすく丁寧にお話ししてくださいました。お話しや実演して下さった事は心に深く響きました。

例えば、日本人の感覚の中に深く宿る「木に何かが宿る」とする考え。面(おもて)は、掛けるといわずに、つけるといい、面に宿る命を敬って、押し頂いてから付け外しをされるとか。そのように、日常命を大切に敬い尊敬する所作を大事にしておられる事。また、舞台の立派な鏡板に描かれる松という植物は、常緑で葉が多く、どれだけ葉が散っても散り失せない、また言葉という言の葉も、どれだけ言っても無くならない。すなわち、松には、言葉には、神が宿っているとする考え。

他にも、様々な礼儀やしきたりは、陰陽論に基づく考えが根底にあり、修行の間に体得していくというお話し。シテ方や、ワキ方、囃子方、など、それぞれがその道の玄人で、そういったきっちりしたわきまえ事が守り伝えられて、能の舞台の隅々まで凛とした気配を作っているのだと思いました。

   楽しいお話もたくさん!般若の面は、女性で、ツノが生えている面は女性ばかりだとか。結婚式では女性だけ角かくしをする。舞、おどり、ふりの中で、舞の語源は、旋る、であるなど。

ワークショップでは。参加の約60名の先生方の中から、6名が舞台に上がられ、かまえ、運び、を体験されました。 最後に、宇高竜成様の仕舞「船弁慶」を拝見して、充実の研修会でした。

続いて、たん熊東急ホテル店での昼食をいただき解散となりました。当初は、この後に東寺を見学する事になっていましたが、残念ながら台風接近で東寺は中止です。それでも、午前中の、誇らしい日本伝統文化に触れ、いけばなが大切にしていることを再認識して、心は充分に満たされ、皆様家路につかれました。

今回、研修会は、華道企画推進室副室長の青野直甫先生、特Aクラス助講師の江本浩甫教授がお世話役をしてくださいました。

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