いけばな嵯峨御流

7月20日。近江へ妙蓮に会いに行く

妙蓮。この不思議な蓮の花は、雄しべも雌しべもなく花弁だけでてきています。滋賀県守山市に、室町時代から600年もの間大切にされている蓮。
蕾は見かけは普通の蓮と同じですが、開花すると次第に花弁の数が増えて2000枚から8000枚を越すものさえあるとのこと。双頭蓮ともいわれて、1茎2花から12花まであるそうです。
しかも、普通の蓮は4日間で咲き終わりますが、妙蓮の花は少しは花びらを落とすものの、2週間から20日間咲き続けて数千枚の花びらを散らさず茎についたままで枯れる、という不思議な蓮です。
妙蓮は、珍しいという事と、瑞兆であると喜ばれ、室町時代から将軍家へ、また将軍家を通じて天皇家に献上されてきたと、資料館の文献に書かれていました。東福門院の庭にも植えられたとの記述も拝見し、ご一緒した喜和田龍光財務部長様が、「大覚寺にもご縁のある蓮なのですね」とお話しになられていました。

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