華務長の部屋

辻井ミカ

いけばな嵯峨御流 華務長 華道家 辻井ミカ

Profile

辻井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在 嵯峨美術大学評議員、日本いけばな芸術協会理事、大阪府花道家協会常任理事、いけばな女性作家展運営委員、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

7月の花 月刊「嵯峨」7月号

kamucho_img_03

 

夏到来! 今月の作品は、涼感を誘う水草を、池をゆったりと泳ぐ双魚を描いたお皿にいけています。

 

写真の睡蓮は熱帯性のもので、花茎が水面から立ち上がる性質があります。 エジプトでは花が開くときの花弁の様子が、太陽の光線に似ると考えて、 睡蓮を太陽のシンボルとして尊敬していたということが伝わっています。

エキノドルスは南アメリカ原産 オモダカ科の抽水植物、 水槽の中に沈めて鑑賞できる植物で花はオモダカに似ていてとても愛らしいものです。

 

さて、睡蓮は花暦として洋の東西を問わず夏を象徴する植物ですね。

夏の七草 「涼しさは よし い おもだか ひつじぐさ はちす かわほね さぎそうの花」 葦(ヨシ)藺(イ)沢瀉(オモダカ)未草(ヒツジグサ)蓮(ハチス) 河骨(コウホネ)鷺草(サギソウ) 昭和の初め頃の園芸研究家、勧修寺経雄の和歌より。

この風流な歌の中に詠まれているのはすべて水草(ミズクサ)、未草は日本原産の睡蓮。

京都地区連絡協議会主催のいけばな公開講座

01

 

01

 

嵯峨御流京都地区連絡協議会主催のいけばな公開講座「華やかな平安文化の薫りをいける」が大覚寺内華道芸術学院で開催され、辻井ミカと西村強甫理事が担当致しました。

 

02

 

03

 

13時に田口小枝甫運営委員長のご挨拶で開講。30分間の講演に続いて、デモンストレーションは生花「谷間」、景色いけ「沼沢の景」、花衣桁、十二律管、懸花「端午の薬玉」「重陽の茱萸嚢」。京都地区8司所から、約350名ものご参加があり、盛会でした。

2014年度事業のお知らせ

6月、新緑にキラリと光る水滴がひときわ鮮やかな季節となりました。さて、嵯峨御流華道総司所では、4月1日から華道執行部の役員改選により、新しいメンバーで華道企画と運営を務めて参りますので、皆様のご支援ご協力を宜しくお願い申し上げます。

 

今年度の事業が既に始まっておりますのでご紹介いたします。

 

今年から3年間の間に、嵯峨御流全国17地区において、各地区主催の「いけばな公開講座『華やかな平安文化の薫をいける』」が開催されます。これは、嵯峨御流いけばなの魅力を、各地区の皆様方にさらにアピールし、嵯峨のファンを増やしていただけるよう、華務長と理事が二人で出向いて講演及びデモンストレーションを見ていただく企画です。

第一回目は6月29日に京都地区連絡協議会主催、大覚寺において開催されます。旧嵯峨御所ならではの雅やかなテーマを選ばれていますので、また報告記事を書かせていただきます、お楽しみに。

 

次に、総司所会員限定企画として、年度内に3回、総司所で開催される「遊花一日」につきましてお話しします。

7月26日(土)の夏期大学講座は私がデモンストレーションを担当させていただきます。

テーマは「水の表現 守・破・離」。講義内容は、命の根元である水の大切さについて、また、様々な分野から水の表現を引用して解説します。

実技は飾盛体で、水をテーマに遊び心で挑戦していただきます。

また、この日に合わせて、大沢池で「観蓮節」が開催されます、夏期大学講座受講の方は、朝9時30分から開講時間前の10時15分まで無料で、消夏飲酒法「象鼻杯」を体験していただけますので、受講される皆様は、早めに大沢池にお越しくださいませ。京都嵯峨芸術大学の学生さんと、日本バーメンズ協会のバーテンダーの皆様がアテンドして下さる贅沢な象鼻杯をお楽しみください。

 

次に、「ゼミナール講座」や、花材を限定した特別研究会「葉蘭専科」「燕子花専科」「水仙専科」をそれぞれ開講します。

早速「ゼミナール講座 荘厳華」、「ゼミナール講座 生花」、「燕子花専科」の受付が始まりました。開講日は、荘厳華6月23日、生花6月24日、燕子花専科は7月16日、17日です。お申し込みはお電話で。まだ間に合いますので、お申込みをお待ちしています。

 

お申し込み・お問い合わせは、下記へどうぞ。

華道芸術学院

電話:075-871-0181

 

いろいろな講座に参加して、学ばれたことをお友達や生徒さんに伝えていただき、お花を通じて喜びの輪を広げていただければ嬉しいです。

月刊「嵯峨」6月号作品解説

2014_06

「把手共行」今月の門跡様のお言葉です。

手をとり共に行くと解釈させていただいて、いけばなの道を皆共に手を把りあいながら、絆を大切に進んで参りましょう。私たちは師や友と出会い、様々な国の人々とも出会いながら生きていきます。そのようなとき、いけばなは、きっと親愛の情を示すきっかけとなるはずです。目と目を合わせ、心を通わせて、まず自分から誠意を示すことで他人と親しくなれると思います。人生は人との関わりの中で豊かさを増していくものですね。

 

立派な銀葉の枝が入手できました。美しい木肌には、締まった葉がたくさん付いていました。「手」の漢字を思い浮かべながら、命はつながって存在するという力強いイメージを体用相応の姿に託した作品です。花器とアジサイの藍色と、銀葉の青葉に6月の季節を想い入れて。

嵯峨祭り

sagamatsuri

 

愛宕神社の愛宕神・野宮神社の野々宮神をお祭りする嵯峨祭りは450年以上の歴史があり、1537年の文献に記述が見られる古いお祭りです。

祭神が二社、神輿も二基ある事や、お祭りの主催が江戸時代まで大覚寺・清涼寺などのお寺だということが他と違う特徴です。二基のお神輿は清涼寺の前を通り11:50に大覚寺に到着し、そこで儀式が行われます。

 

大覚寺勅使門を剣鉾がくぐり抜け、お神輿は勅使門の前で大覚寺僧侶の読経と神社の祝詞の両方、神仏習合の形で清め払いをお受けになります。その後は、五基の剣鉾(きく・ぼたん・おもだか・りゅう・きりん)が「りん」を鳴らし、お神輿が通るために邪気を払いながら一日かけて嵯峨一帯を練り歩くのです。

毎年第四日曜日です。

 

おそろいの法被には、大覚寺の寺章である、嵯峨の山山を上下に重ねた紋がつけられています。

私の家も鉾の町内です、お祭りが近づくと、毎夜「り~ん り~ん」と10mもの棹の先の「りん」を鳴らすお稽古の音がして、祭りの近づくのを感じるのです。

東京司所 85周年記念華展

 85katen

 

「風薫る」のテーマのもと、5月18日から19日まで、高野山東京別院にて開催され、テープカット並びに式典にに参列させていただきました。

昭和4年に創立され、歴代の司所長の年回忌を併せて行われました。

式典では、献華式に続いて、岡田脩克副総裁による荘厳華の迫力あるデモンストレーションを拝見し、華展会場では、格調高くいけあげられた伝承花や、別室の催事場では世界文化遺産富士山をイメージしたインスタレーション的作品などすばらしい作品が並び、盛会でした。

東京司所のますますのご発展をお祈り申し上げます。

 

御室流 華展

katen

 

爽やかなお天気の中、総本山仁和寺において開催された御室流いけばな展に、黒田知正部長様とご一緒に伺いました。立部祐道管長猊下にご挨拶申し上げ、先日当流華務長祝賀会にお運びくださいました瀬川大秀宗務総長様にも御礼申し上げることができました。

 

mimuro_01

華展は、お手入れの行き届いた美しい境内に、すばらしい作品が一層映えて美しい絵巻のようでした。

日本いけばな芸術 北関東展

kamucho_img_02

 

公益財団法人 日本いけばな芸術協会主催の「日本いけばな芸術 北関東展」を拝見してきました。

宇都宮市の東武宇都宮百貨店5階で開催されました。嵯峨御流の作品は出瓶されていませんでしたので少し残念でしたが、地元の窯元の作品にコラボレーションで花をいけられていたのが大変好感で、地域の活性化にいけばなが貢献できる、素晴らしい取り組みだと思いました。

 

写真は、理事長 粕谷明弘先生の作品です。

 

 

2014ファッションカンタータ

img_poster
5月17日、ファッションカンタータが旧嵯峨御所大覚寺で開催されました。

ゲストモデル は杏さん、すみれさん、など豪華キャスト。

 

 

 fashion_01

 

大覚寺石舞台の正面左右に、一対の嵯峨御流の花がいけられました。石楠花と漂白ビンロウジュの葉、花器は銅器。この一対の花の他にも、大壺に桜・楓の作品が宸殿紅梅の脇にいけられ、お客様をお迎えしました。

また、レセプション会場の各テーブルにいけた『りんりん』の作品は、イベント業者の方にとても好評で、「これは優れた花器ですね」とお褒めの言葉をいただきました。

5月の花 月刊「嵯峨」5月号

2014_05

 

爽やかな風を誘う芭蕉の葉を主材として、五月晴れのブルーのデルフィニウムを取り合わせてみました。

 

門跡様が選ばれたお言葉「布施」について思うこと。

いじめに遭って以来、人をおびえ心に病をもった小学生の子供を、両親が思いきって子供一人でお遍路に行かせたところ、数か月後に戻ってきたときには、真っ黒に日焼けしてはきはきと物を言い、元気な子供になって帰ってきたそうです。

お遍路の人から差し出された「無財の布施」を受け続けて旅をする間に、子供は、おびえなくてもよい大人がこの世の中にはいるのだ、という安心感を得ることができたという事です。

 

四国の人々は、お遍路に「無財の布施」をなさるそうです。優しい言葉をかけ、笑顔で接し、食と宿を施すことが、強制的でなく、請われてしているのでもなく、ひたすらお遍路に差し出されつづける無償の愛情。

私自身がこの「布施」から学ぶことは、日常生活において、お金がなくても、物がなくても周りの人々に少しでも喜んでいただける方法がある、ことに気付くことです。ちょっとした心遣いや、挨拶と笑顔をこちらから発することから和は生まれ、自分の心が幸せになるのですね。

 

ところで、いけばなでは水揚げはとても大切なことです。しかも、テキスト通りにすれば必ず成功するというわけではありません。

大先輩の他流の御家元は水揚げの名人、水揚げをしたら、水があがって行く様子をじーーっと愛情込めて見つめてやることがとても大事なのだと教えてくださいました。命はつながって存在している・この想いを不思議に実感する言葉でした。

ページトップへ