いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

2月23日。久留米司所創立50周年記念華展を拝見。

久留米司所創立50周年記念華展が、久留米市の石橋文化センターで開催されました。諸岡宏明先生が昭和48年に久留米の地で嵯峨御流会を発会されたことから始まり、現在の隆盛を見る久留米司所の、これまでの歩みを振り返り、これからも歩み續ける願いを込めて、テーマは「歩(あゆみ)」とされたとのこと。
 
隆盛をもたらすのは、一歩一歩の地道な歩みの積み重ね、力強い作品からそのように感じました。
 
初日の23日は、地元のテレビがニュースの取材に来られていましたし、24日の新聞にも記事が掲載されるそうです。

諸岡宏明先生と、テーマ「歩」作品

椎葉小夜甫司所長作品

諸岡美佐甫先生作品

諸岡宏明先生作品

2月19日。「峩山学林」 テーマ<型書きのない文字の世界> 書家 瀬原加奈子先生による講演

真言宗大覚寺派 教学研究室主催の、「峩山学林」特別分野講演として、書家 瀬原加奈子先生による講演会、そしてデモンストレーション、のみならず参加者全員が一画ずつ書いて「瑶瓊(ようけい)」を篆書体で書き上げるパフォーマンス体験もさせていただきました。内容は、知れば知るほど深くて楽しい文字の世界についてです。篆刻家でもいらっしゃる先生から、篆刻とは、古代中国青銅器の饕餮紋の線がもとになっているとも教えていただきました。
先生のお話に知的好奇心を刺激され、興味は尽きません。
ご紹介するお写真は、講演冒頭にデモンストレーションで書いてくださった「大道無門」、参加者全員が先生のアドバイスのもと一人一画ずつ書いて最後に落款印を山川門跡猊下が押してくださり完成した「瑶瓊」(赤い玉の意味) 、完成した瑶瓊のパネルを朱色の背景に掛けた写真、その左右の瀬原先生揮毫一対の軸。室内を暗くしてライトアップされたその作品と設えに、喜びと感動を皆様とともにさせていただきました。

 

2月22日。大覚寺宸殿前の左近の梅

旧嵯峨御所大覚寺は左近の梅は、古式にのっとり桜ではなく梅なのです。
樹の南側から咲き始め北側の枝はまだ蕾がちです。

今日は雨水の初候、土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)の季節です。
華道芸術学院の教室には嵯峨小学校6年生70名余りの子どもたちが嵯峨御流いけばなを体験されました。嵯峨御流講師の先生の講義を静かに聞いておられた子どもさんたち、いけ始めると教室は春一番の風のように元気な声が飛び交って、一気に熱気に包まれました。
花をいけるのは楽しい!と感想を述べてくれた子どもたち、これからも、自然の風景を愛し慈しんで、かけがえのない自然環境の大切さや、風景の源である水の流れ言い換えれば命の大切さを思いやる心を育んでほしいと願います。

京都市 右京区役所において、嵯峨御流いけばな体験を開催しました。

この企画は、右京区役所主催で、右京区民美術展との連携で美術展の会期中に行われたものです。ご参加は一般から応募された小学生のお子様と保護者の方々で、まず嵯峨御流教授指導のもと、いけばなを体験されました。次にいけた花を、美術展審査員である日本画家 坂井昇先生のご指導で絵に描くチームと、同じく審査員で写真家の 塚本芳子先生によるスマホでの作品の撮り方チームに分かれ、それぞれ絵や写真の作品へと昇華する方法を学ばれました。
このブログでご紹介する写真は、ご参加いただいた方がいけられたいけばな作品です。

2月17日。町屋ギャラリー龍 いけばな展2024を拝見しました

7流派のいけばな作家による「いけばな展2024」

嵯峨美術大学 華道履修生による作品

「第37回右京区民美術展」
2/16~19(10:00~17:00)※19日は15:00まで
右京区役所「サンサ右京」5階にて開催中です。嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学 華道授業履修生有志によるいけばなが、会場に華を添えていますので、ぜひお立ち寄りくださいませ。

右京区役所


〒616-8511
京都市右京区太秦下刑部町12(詳細はこちら)
TEL 075-861-1101  

猫柳 水潜り

右京区民美術展審査員席に出品した私の作品「猫柳 水潜り」です。右京区民美術展は、絵画、書、写真、工芸など多分野の公募展です。

右京区総合庁舎「サンサ右京」5階にて、2月16日から19日まで開催されていて、どなた様でもご自由にご覧いただけます。

 

2月10日。嵯峨御流華宇治司所 研究発表会

京都市内、梨木神社内にて開催された、研究発表華展を拝見しました。
 
テーマ〜魁「春を待ちわびて」〜にふさわしい春めいた彩の花々が嬉しく、力作の数々を拝見させていただきました。

京都新世代いけばな展関連事業 「第5回野外いけばな展『私の印象2024』」

2月10日。堂本印象美術館にて。
大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象の意匠を生かした庭園で開催する野外いけばな展を拝見しました。出品されているのは、京都の若手いけばな作家で、異素材との組み合わせや色彩、堂本印象のオマージュと伺えるものなど、それぞれの作家の抱く堂本印象のイメージを作品に表現されていて、大変興味深く拝見させていただきました。写真はご遠慮いたしまして、ごく一部の雰囲気だけ撮らせていただきました。極寒の中、作家が常時数名でお庭にスタンバイされ、来訪された方が自由に作家とお話しできるようお計らいがあり、お若い作家ならでは!の素敵な企画です。
私共は、ちょうどアメリカから来日中の、嵯峨御流ワシントンD.C.支部会員Jean Riegさんと3人でご一緒しました。

令和6年2月6日。名古曽橋竣工。

大沢池の天神島に、鎌倉時代の古絵図に描かれている位置に橋が復元されました。天神島から名古曽瀧跡へ向かって伸びるこの橋の名前は名古曾橋と命名され、2月6日、北野天満宮の神事と大覚寺の法会が天神島で執り行われ、目出たく開通式と相成りました。神官さま、僧侶の方々に続いて我々も渡り初めをさせていただき晴れやかな気持ちでございました。この橋の中央から、菊が島を横から一望することができます。この眺めは初めて見るアングル、貴重な経験でございます。
 
そして、いけばな嵯峨御流も、この橋が架けられましたご勝縁の年に、きざはしという名の新型花器を世にお披露目することができました。
もともと二ヶ所を繋ぐ意味のある言葉で、今では階段の意味につかわれる「きざはし」。2ヶ所を繋いで前進する、ひいてはいけばなの伝統を未来へつなぐ、という願いを込めています。
 
この日は、ご来賓をお迎えする貴賓室である庭湖館と、お茶室の望雲亭、北野天満宮さま控えの間として蓮華殿に、それぞれきざはしに、花をいけてお披露目をいたしました。北野天満宮さまにちなんで紅梅白梅を主として。
 
嵯峨天皇様の離宮、旧嵯峨御所が大覚寺となったとき、その上奏文を起草されたのが菅原道真公であられたことから、大覚寺別当となられ、以降天神島にはお社が祀られております。
これからは、どなたさまでもこの檜造りの名古曽橋を渡ることができますのでいらして下さいませ。
NHK京都NEWS WEBで記事が放映されています。ご覧ください。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20240206/2010019479.html

また、京都新聞の2月7日朝刊、読売新聞の2月7日朝刊にも掲載されました。購読されている方はぜひご一読くださいませ。

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