華務長の部屋
いけばな嵯峨御流 華務長
華道家
辻井ミカ
Profile
辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。
平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。
そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。
華務長からのお知らせ
NPO法人さらんネット設立20周年記念事業として、11月1日午後3時から、JR嵯峨嵐山駅前のホテルビナリオ嵯峨嵐山で開催されたシンポジウム「嵯峨嵐山の魅力を考える。」は、国会議員、市会議員の方々、右京区長はじめ行政の方々、地元の方々、嵯峨御流からも数名併せて約80名のご参加で会場が埋まりました。
パネラーは、松井孝治京都市長様、嵯峨商店街前会長 加藤就一様、一般社団法人嵐山保勝会代表理事 牧野順二様、と、わたくし。コーディネーターはレジリエントシティ京都統括監の藤田裕之 元京都市副市長様。
嵐山の魅力や課題について、話し合うシンポジウムのサブテーマは「このままでいいのか、嵯峨嵐山!」
松井市長様からは、嵯峨嵐山の魅力と課題、オーバーツーリズムへの対策の必要性、またご自身にとっても憧れの地であると熱いお話。その中で、磯田道史教授のYouTube動画が11月1日に公開されることを発表なさいました。「磯田道史教授presents嵯峨の魅力」二尊院、化野念仏寺、常寂光寺、落柿舎、祇王寺の五カ寺がそれぞれ紹介されていて、祇王寺もとてもわかりやすく説明されています。
加藤様は、海外から観光客への受け入れ側の心がけなど体験談を踏まえてお話しなさいました。
牧野様は、嵐山保勝会として地域との協力で、嵐山での交通事情の改善のためコミュニティバスの運行などの具体的な提案を話されました。
わたくしは、枕草子に「野は嵯峨野 さらなり」と謳われた嵯峨嵐山の風景の価値は、この自然の風景に憧れインスパイアされた先人の匠の芸術文化と共鳴し、百人一首を生み出したり、七景三勝の嵯峨御流の景色いけや、嵯峨天皇による中国の文化を日本固有の文化に昇華して日本の母文化を生み出したりした発祥の地であることですと述べました。
嵐山の渡月橋は、大堰川右岸の法輪寺(開創713)に、平安時代、空海の弟子道昌によって安置された虚空蔵菩薩を拝まれたいとの嵯峨天皇の御幸のためかけられた橋で、橋の名前は、もとは「法輪寺橋」、また「御幸(みゆき)橋」の名であったということや、嵯峨天皇の離宮に源を発する文化芸術の拠点であり、いけばな嵯峨御流発祥の地でもある嵯峨。そして嵯峨嵐山の役割、奥嵯峨の魅力など、宮廷文化に彩られた嵯峨の風景を大切にしていきたいとお話ししました。
最後に、嵯峨御流の取り組みとして、現在全国106司所で展開している景色いけで環境保全の心を育てる活動についても触れました。
コーディネーター藤田様から、最後に、嵯峨嵐山の課題の向こうに見える様々な可能性や魅力を共有し、さらに皆さんに当事者としての思いも伝えられたと確信しているとのご発言で閉会となり、わたくしも実感としてこのシンポジウムでは、嵯峨嵐山の観光の課題と、現実的な対策。嵯峨嵐山の歴史や文化を共有する事など、実りあるディスカッションがなされた意義深い機会であったと思いました。
10月26日。第105回草月展を拝見しました。
「遊べ、もっと!」をテーマに、日本橋高島屋S.C.で開催された草展。
写真は、勅使河原茜先生の作品と、一階エントランスのお迎え花。
岐阜国民文化祭「華道の祭典」嵯峨御流出品作品
後期10月29日〜31日。
嵯峨御流岐阜司所19名が出品されました。
わたくしのスナップ写真でご紹介します。
会場は岐阜メモリアルセンター「で愛ドーム」。この大きなドームを諸流派のいけばな作品が埋め尽くして、壮観。
11月1日。シンポジウム「嵯峨嵐山の魅力を考える。」において、パネラーをつとめさせていただきます。
パネルディスカッションには、松井京都市長様もお話しなさいます。
わたくしは、嵯峨嵐山の文化芸術について、奥嵯峨の魅力と歴史の深さ、美しい嵯峨嵐山の風景を守る意義についてなどお話しさせていただきたいと思っております。
よろしければ、ぜひご参加くださいませ。
10月26日。2024年石田流芸術展を拝見しました
松坂屋名古屋店で開催された石田流の華展、テーマは「源氏物語花絵巻」。
お写真を撮らせていただきましたのは、
御家元石田巳賀先生「十八帖 松風」、
会長石田秀翠先生「十二帖 須磨」、
副家元石田雅翠先生「五十四帖 夢の浮橋」です。
岐阜国民文化祭「華道の祭典」嵯峨御流出品作品
前期10月26日〜28日。
嵯峨御流岐阜各務原司所19名が出品されました。
わたくしのスナップ写真でご紹介します。
岐阜国民文化祭「華道の祭典」での出品作品
わたくしは、日本いけばな芸術協会役員席に出品しました。
石花柳 ホトトギス 磯菊 藤袴
十二律管
10月25日快晴。 今日は岐阜国民文化祭での「華道の祭典」のいけこみのため、岐阜にきています。
わたくしは前期10月26日から28日に出品します。
大きな規模の華展でして、嵯峨御流はからは、前期に岐阜各務原司所の皆様が、後期には岐阜司所の皆様が多数出品されますので、ぜひお運びくださいませ。
「華道の祭典」は、次の通りです。
令和6年10月26日(土)~31日(木)
10:00~17:00(※28日と31日は午後4時終了)
岐阜メモリアルセンターで愛ドーム
入場無料
主催 文化庁・厚生労働省・岐阜県・「清流の国ぎふ」文化祭2024実行委員会
岐阜市・「清流の国ぎふ」文化祭2024岐阜市実行委員会・岐阜県華道連盟
共催 (公財)日本いけばな芸術協会
出瓶流派 岐阜県華道連盟12流派・(公財)日本いけばな芸術協会10流派
写真は日本一高い山城、岐阜城
10月17日〜22日 いけばな大阪展
大阪府花道家協会所属の47流派による「いけばな大阪展」が、天王寺の近鉄アート館にて開催されました。嵯峨御流会員33名の合作による4作品をご紹介します。
嵐峡に響く篠笛の音
篠笛奏者 佐藤和哉さんが、嵐峡で吹かれる篠笛を屋形舟に乗って聴く催し「笛の音響く『舟遊び』」。
屋形舟に、久々に乗船する。
嵐峡の何と美しいこと!古の大宮人はこの空間で雅な笛の音をたのしまれたのかと、改めて感動。笛の響、鳥の囀り、お寺の鐘の音、竹竿の水をくぐる音。1時間の舟遊びで五感が目覚める、そのようなおもいをさせていただいた。