いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

2月22日。大覚寺宸殿前の左近の梅

旧嵯峨御所大覚寺は左近の梅は、古式にのっとり桜ではなく梅なのです。
樹の南側から咲き始め北側の枝はまだ蕾がちです。

今日は雨水の初候、土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)の季節です。
華道芸術学院の教室には嵯峨小学校6年生70名余りの子どもたちが嵯峨御流いけばなを体験されました。嵯峨御流講師の先生の講義を静かに聞いておられた子どもさんたち、いけ始めると教室は春一番の風のように元気な声が飛び交って、一気に熱気に包まれました。
花をいけるのは楽しい!と感想を述べてくれた子どもたち、これからも、自然の風景を愛し慈しんで、かけがえのない自然環境の大切さや、風景の源である水の流れ言い換えれば命の大切さを思いやる心を育んでほしいと願います。

京都市 右京区役所において、嵯峨御流いけばな体験を開催しました。

この企画は、右京区役所主催で、右京区民美術展との連携で美術展の会期中に行われたものです。ご参加は一般から応募された小学生のお子様と保護者の方々で、まず嵯峨御流教授指導のもと、いけばなを体験されました。次にいけた花を、美術展審査員である日本画家 坂井昇先生のご指導で絵に描くチームと、同じく審査員で写真家の 塚本芳子先生によるスマホでの作品の撮り方チームに分かれ、それぞれ絵や写真の作品へと昇華する方法を学ばれました。
このブログでご紹介する写真は、ご参加いただいた方がいけられたいけばな作品です。

2月17日。町屋ギャラリー龍 いけばな展2024を拝見しました

7流派のいけばな作家による「いけばな展2024」

嵯峨美術大学 華道履修生による作品

「第37回右京区民美術展」
2/16~19(10:00~17:00)※19日は15:00まで
右京区役所「サンサ右京」5階にて開催中です。嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学 華道授業履修生有志によるいけばなが、会場に華を添えていますので、ぜひお立ち寄りくださいませ。

右京区役所


〒616-8511
京都市右京区太秦下刑部町12(詳細はこちら)
TEL 075-861-1101  

猫柳 水潜り

右京区民美術展審査員席に出品した私の作品「猫柳 水潜り」です。右京区民美術展は、絵画、書、写真、工芸など多分野の公募展です。

右京区総合庁舎「サンサ右京」5階にて、2月16日から19日まで開催されていて、どなた様でもご自由にご覧いただけます。

 

2月10日。嵯峨御流華宇治司所 研究発表会

京都市内、梨木神社内にて開催された、研究発表華展を拝見しました。
 
テーマ〜魁「春を待ちわびて」〜にふさわしい春めいた彩の花々が嬉しく、力作の数々を拝見させていただきました。

京都新世代いけばな展関連事業 「第5回野外いけばな展『私の印象2024』」

2月10日。堂本印象美術館にて。
大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象の意匠を生かした庭園で開催する野外いけばな展を拝見しました。出品されているのは、京都の若手いけばな作家で、異素材との組み合わせや色彩、堂本印象のオマージュと伺えるものなど、それぞれの作家の抱く堂本印象のイメージを作品に表現されていて、大変興味深く拝見させていただきました。写真はご遠慮いたしまして、ごく一部の雰囲気だけ撮らせていただきました。極寒の中、作家が常時数名でお庭にスタンバイされ、来訪された方が自由に作家とお話しできるようお計らいがあり、お若い作家ならでは!の素敵な企画です。
私共は、ちょうどアメリカから来日中の、嵯峨御流ワシントンD.C.支部会員Jean Riegさんと3人でご一緒しました。

令和6年2月6日。名古曽橋竣工。

大沢池の天神島に、鎌倉時代の古絵図に描かれている位置に橋が復元されました。天神島から名古曽瀧跡へ向かって伸びるこの橋の名前は名古曾橋と命名され、2月6日、北野天満宮の神事と大覚寺の法会が天神島で執り行われ、目出たく開通式と相成りました。神官さま、僧侶の方々に続いて我々も渡り初めをさせていただき晴れやかな気持ちでございました。この橋の中央から、菊が島を横から一望することができます。この眺めは初めて見るアングル、貴重な経験でございます。
 
そして、いけばな嵯峨御流も、この橋が架けられましたご勝縁の年に、きざはしという名の新型花器を世にお披露目することができました。
もともと二ヶ所を繋ぐ意味のある言葉で、今では階段の意味につかわれる「きざはし」。2ヶ所を繋いで前進する、ひいてはいけばなの伝統を未来へつなぐ、という願いを込めています。
 
この日は、ご来賓をお迎えする貴賓室である庭湖館と、お茶室の望雲亭、北野天満宮さま控えの間として蓮華殿に、それぞれきざはしに、花をいけてお披露目をいたしました。北野天満宮さまにちなんで紅梅白梅を主として。
 
嵯峨天皇様の離宮、旧嵯峨御所が大覚寺となったとき、その上奏文を起草されたのが菅原道真公であられたことから、大覚寺別当となられ、以降天神島にはお社が祀られております。
これからは、どなたさまでもこの檜造りの名古曽橋を渡ることができますのでいらして下さいませ。
NHK京都NEWS WEBで記事が放映されています。ご覧ください。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20240206/2010019479.html

また、京都新聞の2月7日朝刊、読売新聞の2月7日朝刊にも掲載されました。購読されている方はぜひご一読くださいませ。

1月25日。 いけばなインターナショナル(国際本部)新年会

ホテルニューオータニ東京で四年ぶりに開催された、いけばなインターナショナル新年会にお招きを受け、出席させていただきました。
名誉総裁高円宮妃久子殿下をお迎えして、国内外の支部からの約400名ほどの参会者とともにまず能登半島地震で亡くなられた方々のために黙祷を捧げた後、高円宮妃殿下から日本語・英語の両方でお言葉をいただきました。
 
まず能登半島地震で被災された方々へのお見舞いとお命を落とされた方へのご冥福を祈られ、伝統工芸にも被害があったことなどお話し下さいました。そしてI.I.の創立について、1956年に、戦後間もなくの困難な時代にアメリカと日本の架け橋となるように設立されたものであること、そもそもいけばなは亡くなられた方へ花をいけて手向け、その花を愛でて心の安らぎを得るそのような形で出てきたものであり、それゆえに困難な時にこそお花がとても大事だということをわたくしたちに教えてくれるものである、と。
さらに、困難な時期であるからこそ多くの方と繋がり合える大事な要素がI.I.にはある、今世界で起こっている戦争など苦しみに耐える人とも花を通じて繋がることができるのではないか、祈りを込めて花をいけることがI.I.の使命ではないかなど。
名誉総裁の貴重なお言葉の数々を、わたくし共はそれぞれの心にしっかりと刻みました。
 
I.I.はいま、令和7年4月25日から28日に京都で開催されるI.I.世界大会第13回世界大会にむけ、様々な準備がすでに始まっています。京都国際会館で、嵯峨御流もデモンストレーションを担当いたします。また、I.I.国際本部の役員国内外の支部の支部長や副支部長、役員を務められている嵯峨御流の先生方も少なくありません。
多くの方々のご尽力で世界の約7000人のいけばな愛好家に向けて世界大会でいけばなからのメッセージが発信される令和7年、楽しみです。

雪の日。寒行

雪がちらつく朝。寒行托鉢に出られる伝灯学院生の方々が、内局様や職員の皆様に見守られながらお寺を出発なさいました。
どうかお気をつけて行っていらっしゃいませ🙏🏻

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