いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

第58回日本いけばな芸術展 日本橋高島屋にて

5月23日・24日、第二次展が始まりました。
会期中の26日まで、朝は10:30からご入場いただけます。閉場時間は、それぞれ1日目が19時まで、二日目は撤花・いけこみのため16時(入場は30分前まで)となっております、ご注意くださいませ。
このブログでは、嵯峨御流の出品作品をご紹介します。
 
第一次展の作品は、このアドレスをクリックしてご覧下さい。
 
第ニ次展
川田宏甫
千速雪路甫
南部純甫

御室流令和七年挿花大会を拝見させていただきました

5月19日。新緑が美しく、お手入れの行き届いた仁和寺境内において開催された、御室流のいけばな展を拝見させていただきました。
お写真を撮らせていただいたのは、御家元 瀬川大秀門跡猊下、華務長 小田美風先生の御作品です。

第58回日本いけばな芸術展 日本橋高島屋にて

5月21日から26日まで東京日本橋高島屋本館8回において開催される、第58回日本いけばな芸術展。
一次展 21日、22日
ニ次展 23日、24日
三次展 24日、25日
いずれも初日は10時から19時閉場
2日目は16時閉場
ぜひお立ち寄りくださいませ。
まず、一次展の作品をご紹介します。
 
嵯峨御流の出品者は次の通りです。
 
一次展
増田美代甫、石田啓甫、納富貴甫、
直井初甫、大澤恭甫
 
二次展
川田宏甫、千速雪路甫、南部純甫
 
三次展
辻井ミカ、大用裕甫、野呂章彺、幸前久美甫、和田嘉甫、逵本唯甫
 

第20回世界バラ会議福山大会2025 嵯峨御流がRoseExpoの会場エントランスに挿花しました

3年に一度世界中のバラに関する学識者が集まられ、様々なイベントが開催される世界バラ会議の中の、RoseExpoの会場エントランスに、嵯峨御流の御所車の大作「不老長春」を、福山司所の皆様と一緒に挿花しました。
「不老」を五葉松で表し、「長春」の異名を持つバラは4種類つかいました。真紅のバラ(アマダ、サムライの2種)蔓バラ(ノックアウト)、日本原産のノイバラ。
ほかに、新緑の楓や金柾木などを添えて。
 
このRoseExpo5月17日から19日までの3日間、愛情を込めて花材のメンテナンスしていただいたおかげで最後まで瑞々し今まご覧いただくことができました。
17日には、デザイナーズトークイベントにも出させていただき、フラワーデザイナー曽我部翔様、コーディネーターとして世界バラ会議スーパーバイザー白砂伸夫先生と作品のコンセプトなどお話しさせていただきました。
この度の私共の作品には、ノイバラも使っています。花時は出回らないので育てている方にお願いして分けてもらったものです。
私がお話ししましたのは、不老長春のテーマについて。
いけばなで、松と薔薇は、古くからおめでたいとりあわせとしてお祝いの席などによくいけられます。松と薔薇の作品の題は「不老長春」です。「不老」とはいつまでも年をとらないこと。そのことから、末永く翠(みどり)を保つ常盤木の「松」の異名になっています。
「長春」とは一年中の春を示し、また「薔薇」の異名でもあります。
この二つの異名を合わせた雅題が「不老長春」です。
日本には、古来よりノイバラやハマナスなどの原種のバラが自生していました。
「長春」の異名を持つ薔薇は、中国原産で咲く時期の長いコウシンバラで、日本に渡来して栽培されるようになりました。その後西洋から大輪の立派なバラが渡来し、これらも「長春」の異名で祝意を込めて用いています。
 
そして、作品に託した薔薇の街福山への想い。
福山にとってバラは、戦後復興の希望と平和への願いをバラに託して市民の手で植えられ、守り育てて今日まで育み受け継いできたものです。
また福山のバラの歴史をさらに遡れば、芦田川の中州に残されていた中世の集落遺跡(草戸千軒遺跡)で、ノイバラのトゲが発見されるなど、古くから福山の地に自生していました。ノイバラが人の暮らしのすぐそばにあって、ひとびとを守ってきた存在だったのだという想いから、原種のノイバラをどうしても使いたいと思ったのです。
 
御所車は平安時代に皇族や貴族が使われた乗り物であり、嵯峨天皇の時代から使われていたと考えられます。
 
福山の観光地としてよく知られています鞆の浦は、古くから潮待ちの港として栄え、万葉集にも詠まれています。江戸時代、「日東第一形勝」(日本で一番美しい景勝地)と賞賛された景観を鑑賞できる「対潮楼」のお寺である福禅寺は、山川龍舟門跡猊下が住職をつとめられるお寺です。

 

フラワーデザイナー 曽我部翔様の作品前で。曽我部様、大野耕生様と。大野様の作品は、エントランスを半円形に囲む「薔薇の壁」

 

福山司所の皆様と共に制作し、3日間のメンテもしていただきました。

5月16日。ホテルニューオータニ大阪での花展に出品しています。

5月16日(金)10:30から16:00まで、いけばなインターナショナル大阪支部の花展が、ホテルニューオータニ大阪 2階、ニューヨークスワンの間にて開催されています。私も出品していますので、ご覧いただけましたら嬉しいです。(わたくしは会場には不在です)

 

嬉しい花束

いけばなインターナショナル第13回世界大会2025でのデモンストレーションの舞台を4月27日に無事終えることができましたのも、多くの方々のあたたかい応援と、お見守りのおかげです。そして舞台を成し遂げるという目的に向かって共に苦楽を共にしてくださった、信頼感で結ばれたチームのおかげ、感謝に尽きます。
最もご苦労をおかけした方から、逆にサプライズでお花束をいただき、胸がいっぱい。

 

平安神宮献花会

平安神宮献花会。嵯峨御流の出品作品。

 

 

靖国神社に嵯峨御流が献花をさせていただいています。

靖国神社では、拝殿前の華席で、献華協会に属する流派によるいけばなが献華されています。
 
5月3日~5月9日は「嵯峨御流」による献華です。嵯峨御流の、関東に拠点を置く司所の先生方が出品してくださっています。
完成した作品のお写真を、挿花された先生からいただきましたので、ご紹介いたします。
まだいけこみ中の作品は撮影できておりませんので、悪しからず。

華道祭 2025「シン・日本をいける」

4月11日から13日まで、嵯峨御流華道祭が開催されました。
全国104司所及び海外司所/支部の作品が華道芸術学院2階と供待に一堂に並び壮観です。また、華道役職席として、嵯峨寮一階と宸殿をはじめとしたお堂の随所に嵯峨御流の代表的な作品が飾られました。学院一階には今年もいけばな体験会場を設け、多くの方々にご来場いただきましたこと、大変嬉しく存じます。
13日の嵯峨天皇奉献花式は、播南司所が担当され、清々しい雰囲気の中、恙無く厳かに式典が行われました。
三日間を通して五大堂と茶室「望雲亭」で茶席がかけられて、桜の花びらが舞い散る中での優雅な茶席は夢のような美しさであります。
 
さて、来年は大覚寺は寺号勅許1150年を迎えられます。華道祭も趣向を凝らして開催される予定ですので、ぜひ来年もお越しくださいませ。

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