7月31日の千日詣の日に、愛宕山を参拝させて頂きました。
霊山愛宕山は火伏せの神様として信仰篤く、また、愛宕山太郎坊という天狗の神験によって開かれた修験道の山であり、神仏習合の時代には白雲寺というお寺であったそうです。
鎮護国家を願って建てられた愛宕権現白雲寺は、大覚寺の管轄でした。
大覚寺にご縁が深いこともあり、毎年大覚寺派伝灯学院生の方と寺内僧職の方々 が登拝されています。
今年、私も皆様と登拝させて頂きました。
朝10時頃、総勢14名が清滝の登山口から登りはじめましたが、修験道の山だけに、かなり厳しい参道です。皆様は1時間半程で、私は2時間かかって頂上の愛宕神社へ到着。
本殿と若宮(奥の院)で、僧侶の皆様の作法にならい、般若心経をお唱えし、柏手を打って参拝致しました。
「国境の無い花たち展2017」~8月6日にひろしまで花をいける~に出品します。
8月6日に毎年広島市内の、シャレオ紙屋町中央広場で開催されているこの花展は、一人のフラワーアーティストが1986年4月にチェルノブイリの原子力発電所で起きた原発事故を発端に、その後の10年間毎年8月6日に広場の地を訪れ、ただただ平和を願って花を生け続けた「平和を願う花いけ」が、その後、共鳴者を呼び、「国境の無い花たち展」 となって昨年まで毎年いけられていたもの。一昨年、被爆70年を機会に一旦幕をひかれましたが、嵯峨御流の青野直甫先生のご尽力で昨年からいけばなインターナショナル広島支部が主催される事となり、趣旨である平和への願いが、さらに世界へ広がる事になりました。平和だからこそ花が生けられる、この平和を願う気持ちがさらに大きな輪となっていきますよう、お祈りしております。
今年、私も作品を出品させていただきます。お近くへお越しの際には、お立ち寄り下さいませ。
8月6日(日)10時から20時
広島市内、紙屋町シャレオ中央広場。
7月25日。「京都花包研究会✖️SOU・SOU」レセプションに出席しました。
京都高島屋1階正面ウィンドウに、「京都華研究会✖️SOU・SOU」コラボ作品が展示されています。初日の今日、レセプションに出席致しました。京都華包研究会同人の芦田一春先生、大津智永先生、笹岡隆甫先生、杉崎友紀先生による作品のコンセプトなどをお聞きしたあと、芦田一馬遠州家元の華包のお話を伺う事が出来ました。
華道総司所主催の行事 「7月21日 生花コンペ 」「 7月22日 遊花一日『夏期大学』」
7月21日。今年の生花コンペの花材は朝鮮槙、募集定員50名のところ満員で行なわれました。厳正な審査の結果、残念ながら最優秀賞は選ばれませんでしたが、優秀賞に2作、佳作に5作が選ばれました。もうあと少しで入賞!の作品も多く、です。審査発表が終わり、コンペ会場は、凛とした姿の50作の生花が並び、壮観でした。
7月22日。遊花一日夏期大学。夏期大学に合わせて恒例行事となりました大沢池での象鼻杯は今年も嵯峨御流会の先生方によるご奉仕で。夏期大学は、『京都嫌い』著者井上章一先生のご講演と、服部孝月華道企画推進室長によるその後華道企画推進室室長 服部孝月先生によるデモンストレーション「源氏の恋人たち」、午後は「想い花:雅」の実技でした。
服部先生は、平安貴族の衣の配色で四季折々の自然の色彩を採り入れた雅な配色美について、流暢にお話になりながら5作品をいけられました。
午後の実技は、雅をテーマにした想い花。
内容については、こちらもあわせてご覧ください。
https://www.sagagoryu.gr.jp/post_id_8733/
大覚寺のすぐそばのお宅にある巨大なリュウゼツランの株に花が咲きました。この植物からとれるシロップがテキーラの原料になることでも知られています。花は、一株から一花が数十年に一度だけ咲き、咲いたあとは枯死する、ということからセンチュリープランツという名前もあります。一花だけ咲く花で、咲き終わるとこの株は枯れてしまいます。でも、枯れる前に子株を宿しているとのこと。
ご主人に伺ったところ、このリュウゼツランの親株には、昭和25年に花が咲いたそうです。
7月19日。書家 瀬原加奈子様の展覧会「KANAKO✖️回文」を拝見しました。
美しく凛々しい書家、瀬原加奈子様の書展を拝見いたしました。場所は、大阪市内 うつぼ公園の付近にある、a&wナイトギャラリー。アーティストが集う楽しいお店です。私も、回文は以前から大好きですので、興味津々で伺いました。
ちなみに回文とは、上から読んでも、下から読んでも同じ文字の並びで、しかも意味が通う言葉遊び。日本の古典的回文で有名な和歌に次のものがありますね。
「長き夜の 遠の睡りの 皆目醒め 波乗り船の 音の良きかな」
正月2日の夜、枕の下にこの歌が書かれた宝船の絵を敷いて寝ると、良い初夢が見られるといいます。
瀬原加奈子様は、年末恒例の大阪梅田阪急百貨店コンコースウィンドウ7面に嵯峨御流が挿花する迎春いけばなの題字を書いて下さっている関係で、親しくさせて頂いています。
https://www.sagagoryu.gr.jp/post_id_8296/
7月14日。「魔法の美術館」内覧会を拝見しました。産経新聞社主催。大阪文化館にて。
これらの映像、すべて私のシルエットです。
本日、7月14日。「いけばな✖️百段階段2017」の出瓶者総会が、日本いけばな芸術協会主催で行われました。協会から、このイベントに関してFacebookで発信されましたので、掲載させて頂きます。
東京目黒の、ホテル雅叙園東京において、5年前から毎年開催されているこのイベントは、日本いけばな芸術協会が企画協力して行われており、今年は51流派が参加されます。
2017年度は、初めて秋の開催となり、嵯峨御流は10月17日から22日まで出瓶します。
詳細は、公益財団法人日本いけばな芸術協会のFacebookをご覧下さい。逐次更新されます。
https://m.facebook.com/JapanIkebanaArtAssociation/
公益財団法人日本いけばな芸術協会HP
http://www.nihonikebana.or.jp/index.html

「祇園祭いけばな展」7月15日から17日まで、京都 四条通りの商店街店先に各流派のいけばなが飾られます。
京都いけばな協会や商店街などが主催される、第33回 衹園祭いけばな展が、四条烏丸より衹園石段下にかけての南北の四条通りに面する商店のウィンドウで開催されます。嵯峨御流からも、京人形田中彌に出品されていますので、お祭りにお越しの際にご覧ください。
日時: 7月15日(土)~7月17日(月) 10:00 (15日)- 16:00(17日)
会場:烏丸より衹園石段下に至る四条通り
参加料:無料
主催者名:京都いけばな協会・四条繁栄会商店街振興組合・衹園商店街振興組合
お問い合わせ:TEL.075-221-2950(京都いけばな協会)
大覚寺の境内には、有栖川という川が流れています。江戸時代の資料では、京都には賀茂、紫野、嵯峨の三ヶ所に有栖川が存在し、現存するのは嵯峨の有栖川のみとなっています。
源流は大覚寺の北、観空寺谷で渓流は大覚寺に突き当り、一つの流は「大沢池」へ、もう一つは境内の華道芸術学院の正面を流れる「通称御殿川」となって流れ、その2つの流れは大沢池畔で合流したあと嵯峨野を南流し梅津を経て「桂川」に注いでいます。
ところで有栖とは、荒樔(あらす)・荒瀬のことで、禊祓いを行う斎場を意味しているそうです。1)古来から有栖川は、伊勢神宮の斎宮に選ばれた皇女が身を清めた場所である斎宮(斎院)と関連があり、別名「斎川(いつきがわ)」とも呼ばれて、潔斎する場所を野宮といい、天皇が即位するたびに斎王が決められたという事です。
野宮の場所は毎回異なっていたそうですが、嵯峨天皇の御代には仁子内親王が斎王に選ばれたときから、現在の野々宮神社の鎮座地に野々宮が作られるようになったそうです。
嵯峨天皇の第10皇女である仁子内親王は、嵯峨天皇の即位された大同4年(809年)8月11日に斎宮に選ばれ、弘仁2年(811年)に伊勢に赴かれ、弘仁14年(823年)の嵯峨天皇の譲位により斎宮の任を解かれた御方です。1200年の昔から、有栖川が注ぐ大沢池の風景が今も昔の姿をとどめて変わらずに存在し続けているということは、どれほどかけがえのないことかと今改めて長い歴史に思いを馳せています。
水の流れは命の原点であり、水の問題は今の環境問題に直結する重要な事です。水が連綿とつながっていることで生まれる風景は、言い換えれば 水の流れが滞ってしまうと風景は壊れ環境破壊が起こったと言うことです。嵯峨天皇が御宸翰般若心経に込められた、命の大切さと平和を願う御心を、花に託して後世に伝えよと仰せられた御心が大覚寺・嵯峨御流の中に連綿と伝えられ今に至ります。
現在、嵯峨御流では風景を連続した水の流れを主軸として自然と人の関わり合いが生み出すもの、ととらえ、「景色いけ 七景三勝」といういけばなの型を以て、身近な自然環境を守り後世に伝えて行く意義を社会に発信し続け、1200年前の嵯峨天皇の御心を伝え続けようとしています。
参考資料 http://www.kyotofukoh.jp/report393.html