いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

2017年梅田阪急百貨店コンコースウィンドウに嵯峨御流が迎春花を挿花しました。2016年12月27日から2017年1月15日まで

7面の作品を一つずつご紹介します。嵯峨御流大阪地区の100人の先生方と一緒に作り上げたものです。写真は、阿部朋也さん。時々私のスナップ写真もまざっていますが。

各ウィンドウの高さは4m.幅は5mから7m。奥行わずか1.2mの範囲にいけています。

ウィンドウコンセプトは、私が考えたものですが、英訳は阪急さんが翻訳依頼して下さったものです。

 

「龍」

伐採される運命の松に出会い、この松の幹を龍の姿に見立てて、作品に昇華させたいと思った。龍は天空を切り開いて昇って行く「ほとばしる力」であるエネルギーの象徴。天上に大きくうねる雲は良き事を呼び寄せる、縁起の良い瑞雲とした。

花材:赤松の木・落羽松(ラクウショウ)気根・岩ヒバ・和ラン・白着色ツゲ・松かさ

 

Dragon

Coming upon this pine tree that was due to be cut down, the author saw a vision of a dragon in its trunk and brought it to life in a work of art. A torrent of energy surges from the rising dragon cutting through the roof of heaven. The billowing clouds in the heaven are the iridescent clouds Buddhists believe to bring good fortune.

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2017年梅田阪急百貨店コンコースウィンドウに嵯峨御流が迎春花を挿花しました。2016年12月27日から2017年1月15日まで

7面の作品を一つずつご紹介します。嵯峨御流大阪地区の100人の先生方と一緒に作り上げたものです。写真は、阿部朋也さん。時々私のスナップ写真もまざっていますが。

各ウィンドウの高さは4m.幅は5mから7m。奥行わずか1.2mの範囲にいけています。

ウィンドウコンセプトは、私が考えたものですが、英訳は阪急さんが翻訳依頼して下さったものです。

 

「界」

花で曼荼羅をイメージした。中心の花は全てに平等に降り注ぐ太陽のエネルギーを表現している。どんなものにも命がありその命はすべてつながってこの世に存在している。しかもどこをとってもそこが中心となって繋がっていくものだという曼荼羅の思想は、人と人との関係においても通じる。人と人が手をつなぎ和の心で結びつく絆によって、未来は明るく広がる。

 花材:アガベ・チランジア・古木・サボテン類・多肉植物・御所好「御題花器『野』」

 

World

This flower arrangement captures the image of a mandala. The center flower represents the sun, which showers energy equally on all living things.The mandala depicts how everything has life and how each individual life is its own center whilst also being connected to other lives as part of their existence in this world. The future opens up brightly through bonds among people created with wa no kokoro (“respect for others and harmony”).

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2017年梅田阪急百貨店コンコースウィンドウに嵯峨御流が迎春花を挿花しました。2016年12月27日から2017年1月15日まで

梅田阪急百貨店コンコースウィンドウに2017年1月15日まで展示されている7面の作品を一つづつご紹介します。嵯峨御流大阪地区の、100人と一緒に作り上げたものです。写真は、阿部朋也さん。時々私のスナップ写真もまざっていますが。

 

「野」

天皇が催される、新年御歌会始め。平成29年の御題「野」に因んで、『野は嵯峨野さらなり』と清少納言が枕草子に詠まれた嵯峨野の風景を、大覚寺竹林の真竹(まだけ)を使って竹林と小径で表現している。1200年余り前の平安時代に、嵯峨御所を営まれた嵯峨天皇は、嵯峨野の地を愛し、みずから花をいけ、命の大切さと世界平和を願われた。竹の異名である「平安」に意を通わせ、嵯峨天皇の御心を、明るい未来の為に伝えていきたい。中央の花は「光輝く竹から生まれたかぐや姫」を見立てた。 花材:真竹・南天・おたふく南天・ヘリコニア・さつま杉・金着色海松・カニシダ

 

Field

This floral artwork derives its title from the theme of the New Year Imperial Poetry Event for 2017.It depicts a scene of Sagano, with a small lane through a bamboo grove, created using madake,carefully selected Japanese timber bamboo, from the grove in Daikakuji Temple. “Field” conveys Emperor Saga’s hope for peace in the world, the preciousness of life, and his love for the land of Sagano,which he displayed through his flower arrangements. The flower in the center represents Kaguya-hime,”Princess Kaguya” born from shining bamboo.

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2017年梅田阪急百貨店コンコースウィンドウに嵯峨御流が迎春花を挿花しました。2016年12月27日から2017年1月15日まで

7面の作品を一つづつご紹介します。嵯峨御流大阪地区の100人の先生方と一緒に作り上げたものです。写真は、阿部朋也さん。時々私のスナップ写真もまざっていますが。
各ウィンドウの高さは4m.幅は5mから7m。奥行わずか1.2mの範囲にいけています。
ウィンドウコンセプトは、私が考えたものですが、英訳は阪急さんが翻訳依頼して下さったものです。


「祝」
平安時代、正月初の卯の日に飾られた、魔除けの「卯槌(うづち)」を中央に飾り、左右に紅白梅をいける。1年の吉運を招き、開運・出世・幸運を得る願いを作品に込めた。花材:紅白梅・卯槌c
Celebration
An amulet called “Uzuchi”(decorative hammer), which is said to have been displayed on the first “U noHi” (Day of the Rabbit)of the year, as long ago as the Heian Era. is in the center, with red and white plum blossoms to its right and left. This artwork represents hope for the coming of good fortune and a wish for a year full of happiness.

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2017年梅田阪急百貨店コンコースウィンドウに嵯峨御流が迎春花を挿花しました。2016年12月27日から2017年1月15日まで

全体のコンセプト

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来年もよろしくお願いします!

いつもこのブログをご覧いただいている皆様、有難うございます。
本日から華道総司所は冬期休暇に入ります。従いまして、このブログもお休みとなり、来年は1月4日から総司所が始まります。どうぞ皆様お健やかに 良い新年をお迎えくださいませ。

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1月17日、いけばなインターナショナル京都支部にてデモンストレーションをし

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第11回いけばなインターナショナル世界大会が沖縄で開催されます。

いけばなインターナショナル 公式ホームページ

http://www.ikebanahq.org/profile_j.php

 第11回世界大会 プログラム

http://www.ikebanahq.org/convention/11th/WC2017_brochure.pdf

 嵯峨御流のデモンストレーションは4月13日13:00~14:00です。

気候風土が全く違う場所での デモンストレーション、しかも会場となる沖縄コンベンションホールはオペラが上映されるほどの素晴らしい舞台設備が整っている会場です。

嵯峨のいけばなの心が、世界各国から沖縄に来られる1100名のいけばな愛好家の 方々に伝わりますよう、心を尽くして頑張りたいと思います。

ブログをご覧の皆様で、もし沖縄での嵯峨御流のデモンストレーションをご覧になりたい方がいらっしゃいましたら、華道総司所華道課へお問い合わせくださいませ。

12月15日に、沖縄から、設営会社の方が大覚寺へ打ち合わせの為お越し下さいました。

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向かって右、総司所華道課長久保洋巳氏。 中央、沖縄からお越しくださった、下地寅彦様。

 
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2017年の新春を寿ぐ、いけばな超大作。

平成28年12月27日~平成29年1月15日まで大阪梅田阪急百貨店コンコースウィンドーは、一面の大きさが5m~7m。高さは7面すべて4m。奥行きは約1,5m。このスペース7面すべてに、嵯峨御流がいけばなで新春を寿ぐお花をいけます。

作品のコンセプトは次の通りです。ぜひ、皆様ご覧くださいませ。

「平成29年を祝うウィンドウのいけばなは、「明るい未来」に限りなく向かうエネルギーである「ほとばしる力」をテーマにしました。

さて、年初に宮中で催される歌会始、御題は「野」です。「野」という文字には、「だんだん広がる」という意味があり、日本では野に出て、草花を摘みながらその一時を楽しみ、また野に棲む動物の狩りなどをすることは、宮廷貴人の典雅な遊びの一つでした。

昔の貴族のように優雅ではないとしても、私たちもまた、野で触れ合いを楽しむことで慌ただしい日常を忘れ、伸びやかな気持ちを取り戻すことができます。野に棲む「ほとばしる力」の化身である精霊の姿が、現代人には見えないとしても、その見えない力が野の花の色や小川のせせらぎに姿を変えて、多種多様な生き物達の命を支え、私たちの心にすら明日への活力を与えるのではないかと思えます。

花をいけることは、心を澄ませ、感性を研ぎすますことにより、そのような自然からの「ほとばしる力」からのメッセージを受け取ることではないでしょうか。」

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沖縄司所創立45周年記念いけばな展のご紹介をさせていただきます

こちらも、少し前のことになりましたが、10月15日・16日の両日、那覇市ぶんかテンブス館において、沖縄司所創立45周年記念花展が華やかに開催されました。テーマは「~花・和・未来へ~」です。

この期間、私はアメリカのワシントンD.C.へデモンストレーションとワークショップの為に行っており、この華展を拝見できませんでした。

和気藹々としたお洒落な華展であったことを、拝見された皆様からお伺いしております。

沢山の作品の中から、ほんの一部しかご紹介できませんが総司所から遠く離れた南国に根付く、嵯峨御流の気脈を感じて頂きたく、ご紹介させていただきます。

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海浜の景と沖縄司所の皆様

 
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