いけばな嵯峨御流

華務長の部屋

いけばな嵯峨御流 華務長
華道家

辻井ミカ

Profile

辻󠄀井ミカ先生は、祖父・父の跡を継ぎ昭和43年より嵯峨御流に入門され、平成2年派遣講師となり本格的に華道家としての活動を開始される。

平成8年華道芸術学院教授に任命されたのを始め、華道評議員、華道理事、華道企画推進室副室長等の総司所役職を歴任、平成16年より平成26年3月まで弘友会司所の司所長に就任される。

そして平成26年4月1日より華道総司所華務長に就任。
現在、日本いけばな芸術協会常任理事、大正大学客員教授を務められる。

華務長からのお知らせ

京都嵯峨芸術大学、平成28年度の授業開始。華道の授業も始まりました。

大覚寺学園・京都嵯峨芸術大学(四年制の芸術学部・短期大学部及び専攻科・大学院)では、選択科目の中に、華道嵯峨御流の授業があります。半年を1単位とし、華道1から華道8まで、段階を経て2年間で師範、4年間で正教授が取得できる充実したカリキュラムとなっています。(他に、前後期2単位を四年のうちにいつでも受講可能な華道理論もあります。)

この大学ならではの、風光明媚な環境と大覚寺が母体という、歴史的にも文化的にも恵まれた状況の中で、伝統文化を身に付ける事ができる華道の授業は、現在仮登録期間中ですが、実技のクラスを新入生の約三分の一の学生が履修仮登録しています。

また、授業で生けた花は、学生が交代で、文化に力を入れてくださっている右京区役所のコンシェルジェカウンターと右京区中央図書館、及びJR嵯峨嵐山駅に生けています。

4月12日、昨日の初授業で二回生が生けた花がJR嵯峨嵐山駅に飾られており、その一生懸命さが伝わってきて嬉しくなりました。どうか皆様も、この駅や、右京区役所で学生さんたちの花を見かけられたら、学生さんたちの成長を祈ってあげてくださいね。

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平成28年度 華道祭 「はなまんだら」が開催されました

4月8日から10日まで大覚寺において、嵯峨御流の御始祖・嵯峨天皇様に花を献じる催し「華道祭」が開催されました。今年は、例年より1週間早めに行われたため、境内の桜も丁度爛漫と咲いて美しく、また3日とも晴天に恵まれて、多くのご来場者でにぎわいました。

花席は、嵯峨御流の伝承華や現代の生活スタイルに合わせた嵯峨御流オリジナル花器を用いての挿花、また全国109司所による作品、教授と派遣講師あわせて約70名の個人作品、ほか野外作などあわせて200作余りが展示されました。

 

2日目の9日には、心経前殿において、「親子いけばな体験」が行われ、小学生から高校生までの24名が体験をされました。いけるまえに、境内の1200年前から残る史跡名勝大沢池や重要文化財の建物の説明をうけて見学し、自分たちが見た雅びな旧嵯峨御所の風景を味わってもらいました。いけばな体験では、花は命あるものだから大切に扱う事などをおしえてもらい、子供達は楽しそうにのびのびといけていました。

このいけばな体験の様子が、10日の京都新聞朝刊に掲載されました。次のアドレスをご覧ください。

http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20160410000029

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3日目の10日午前中に、嵯峨天皇奉献華法会が行われ、献花は名古屋司所が担当されました。門跡猊下お導師のもと、献花の列が、大覚寺勅使門から白砂の庭へと進列を組んで道をすすみます。庭に到着すると、まず千早を着た40名余りの献花侍者が捧げ持つ祈り花が心経前殿にそなえられ、前庭にある石舞台では、2名の献花者が向かい合って一対の桜をいけあげます。その桜を前殿に供えたのち、大阪楽所による舞楽奉納。最後に般若心経が唱えられました。

雅で華やかなこの奉献華法会では、儀式を見守るすべての人々の、御始祖嵯峨天皇様への祈りと感謝の心が一対の献花に凝縮されているように感じられます。1200年前、嵯峨天皇様が、一輪の菊にも宿る三才の姿に感動され、「而今、花を賞(め)ずる者は之を範とすべし」と仰った天皇様の御心が、嵯峨御流のいけばなに連綿と受け継がれて現在に至ることに感動し、今後も花を通じて人々に平和を願う気持ちを伝え続けてまいりたいと思いました。

 

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京都市副市長 藤田裕之様がお越しくださいました。

 
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4月6日~10日 京都御所春の一般公開に、嵯峨御流が挿花しております。

毎年、春と秋に一般公開される、京都御所紫宸殿。広い中庭に面した回廊には、皇室に縁ある三流(仁和寺御室流、泉涌寺月輪未生流、大覚寺嵯峨御流)のいけばな大作が3作いけられています。

今回の私どものいけばなは、嵯峨御流京都地区連絡協議会の京都司所の方々と一緒に、生け込みをいたしました。花のコンセプトは、お花見のルーツである、「嵯峨天皇様の花宴に想いを馳せて」です。ステンレス製花器を用いて、枝垂れ桜・石楠花・板屋楓・コデマリをいけました。

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4月2日、京都嵯峨芸術大学・大学院・短期大学部 ・専攻科 の入学宣誓式に出席しました。

嵐山はこの日、満開の桜に彩られ、美しい佳き日になりました。309名の入学生を迎える入学宣誓式が大学講堂で行われ、大学評議員としてわたくしも出席致しました。爽やかで晴れ晴れしい姿の新入生を迎えて、嬉しく思います。入学生と父兄の方をお迎えしたのは、嵯峨御流の華道担当講師が心を込めていけられた花と、箏曲部によるお琴の演奏です。

大覚寺学園であるこの大学では、4年間を通じて華道の授業が選択できる事が大きな特徴になっています。造形やデザインを学び創造していかれる学生が、この嵯峨の地で学ばれることは大きな意味があると思います。花を用いて自然を見立てて美しくいけ表す嵯峨御流をぜひ身につけて頂きたいと願っています。

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4月3日、草月流大阪支部華展を拝見しました

草月流は今年創立90周年を迎えられるそうです。その記念行事を飾る展覧会の一つが、今回開催された大阪美術倶楽部での大阪支部の華展。

テーマは「花・🌸・華  花とともに」。

会場に豪華に飾られた勅使河原 茜 家元の作品をはじめとした、パワフルな作品を拝見しました。

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勅使河原 茜 家元

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支部長 岡本青珠先生

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石川青葩先生はじめ10人合作席。石川青葩先生の陶オブジェを使われて。

 

派遣講師特別研修会

3月28日から31日まで、総司所に於いて派遣講師特別研修会が開催されました。私は、3日目の午後、50分間の講演「いけばなの未来」を致しました。受講された先生方の熱意をひしひしと感じる3泊4日の研修会です。

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3月27日嵯峨御流 華道池田司所 創立75周年記念花展を拝見いたしました。

 JR阿波池田駅から程近い、三好市池田総合体育館 サブアリーナに於いて、26 日・27日の両日、記念華展が開催されました。テーマは「遊山」。館内一杯に、地元の宝である、素晴らしい風景や歴史的な場所を大小様々な作品で表現されていました。特に大歩危峡と四国三郎はダイナミックな作品です。館内ロビーではいけばな体験教室も併催され、2日間で200名を超える大盛況だったそうです。屋外には沢山の出店(三好市特産品・食事)、ミニかずら橋・ミニわらぐろ・三つ叉も展示されてとても活気のある催しでした。

地元のケーブルテレビがこの華展の紹介をされ、また観光協会のホームページにも掲載されていました。

http://miyoshicity-kankokyokai.or.jp/archives/14084

 

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地元ケーブルテレビが、大覚寺へ取材にこられた時に、私も応援コメントをさせて頂きました。会場で、この大覚寺の映像がずっと放映されていて、池田町の方々が見て下さっていました。

 
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テーマ「遊山」

 
 
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左 前司所長 山口先生 右 現司所長 釈子先生

 
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司所ご重役の先生方、お客様も交えて。

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3月26日、御室流華道大阪支部の華展を拝見しました。

青空が広がる佳き日、大阪美術倶楽部に於いて開催された御室流大阪支部華展を拝見しました。支部長田島一翠先生のご指導のもと、素晴らしいお迎え花は金屏風の前に据えられた大広口にいけられた燕子花八つ橋の景です。会場では、御室仁和寺御門跡立部祐道猊下が御巡覧中でしたので、ご挨拶させて頂きました。

小田美風華務長先生に、会場をご案内頂きながら、田島支部長様が設営にお心尽くされたお話しなど伺い、ゆっくりと楽しませて頂きました。

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小田美風華務長先生

 
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田島一翠支部長様 花衣桁

 
 
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お迎え花 燕子花八つ橋の景

 

3月20日、「華道家岡田芳和×紀州徳川家別邸湊御殿」を拝見させて頂きました。

昨年、和歌山市から文化奨励賞を受賞された岡田芳和先生の個展が、3月20日・21日の両日、和歌山市指定文化財「湊御殿」で開催されました。格式ある大名屋敷別邸に相応しい重厚な生花や文人華などの伝承的作品、ステンレス花器に和紙を関わらせた軽やかで美しいモダンな作品などを堪能させて頂きました。

御殿の御庭にも桜などの作品を展示され、暖かく雲一つない快晴のこの日は、松の名園と山を借景に、絵のような風景でした。

 隣接する国指定文化財「養翠園」の広大な庭園も散策、紀州徳川家お膝元の風格を感じさせていただけた佳き日でした。

 

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