華道総司所では、総司所会員(正教授会員/門人会員)を対象にした、充実した講習会を企画しています。
9月17日・18日には、「盛花」・「瓶花」のゼミナールが開催されました。100名限定の講習会で、遠方からもご参加があり、受講者の皆様の表情にはいきいきとした活気を感じました。こういう機会にぜひ総司所へお運び下さり、新しい仲間との出会いを作ってください。嵯峨野には彼岸花が満開で、秋の大覚寺の風情もお楽しみいただけたことと思います。今後も、10月28日(火)・29日(水)に葉蘭専科ベーシック・ステップアップが開催されます。垣花悦甫先生・富岡紀甫先生の担当で、葉蘭に特化した生花の研究会となります。11月15日(土)は遊花一日・秋期大学が開催されます。西村強甫学院長の担当で、午前はデモンストレーション「寄せ筒の心をいける」、午後は実技「二管筒にいける」の内容です。いずれも、歴史と伝統ある「伝承花」の特別講習ですので、花を通じて日本伝統文化に触れる好機です。受講のお申込みは、下記にご連絡ください。
華道芸術学院℡・075(871)0181
秋から冬にかけて、大覚寺は美しい紅葉に彩られ、格別の美しさです。
この場所に実際に足を運ばれて、嵯峨天皇様の御心を受け継ぐいけばなと日本文化の薫りを感じてください。
華道総司所会員の方は、常の拝観は無料に加えて、下記の催しも無料でご覧いただけます。
■大覚寺夜間特別拝観「真紅の水鏡」11 月11 日(火)~ 12 月7 日(日)17:30 ~20:30
■大覚寺嵯峨菊展 11 月1 日~ 30 日 9:00 ~ 16:30
■特別名宝展 四季花鳥の美術10 月3日( 金) ~ 12 月8日(月)

10月2日、読売新聞朝刊に大覚寺「四季耕作図」の記事
10月2日、読売新聞朝刊に大覚寺「四季耕作図」の記事が大きく掲載されています。伝 狩野山楽筆「四季耕作図襖」をキャノンの最新技術が甦らせた、という記事です。以下、新聞を抜粋して。
大覚寺の「正寝殿」(国重要文化財)の南東角、「竹の間」の襖をかつて飾っていた「四季耕作図」は、流転の運命をたどり、現在は屏風の状態で1980年代にミネアポリス美術館に納められています。キャノンと京都文化協会による、日本の貴重な文化財の保存と高精細複製品の活用を目的とした社会貢献活動「綴プロジェクト」のお陰で、もともとあった大覚寺に、四季耕作図の高精細複製品の障壁画がよみがえりました。
10月3日から、12月8日まで正寝殿で特別公開されます。

9月7日に京都市内の青蓮院で開催された華展、及びウェスティン都ホテルでの祝賀会に出席させていただきました。私方の華務長就任祝賀会にもお越しくださいました、三代目家元笹岡隆甫先生の作品写真を掲載させていただきます。藤田裕之京都市副市長様・垣花悦甫先生と、ウェスティンでの祝賀会でお会いし、記念写真。もう一枚の写真は、京都府のキャラクター「まゆまろ」。いけばなが趣味の一つだそうで、家元と一緒に花をいけて会場をにぎわせていました。


月刊『嵯峨』10月号の門跡様のお言葉は「更待何時」(さらにいずれのときをかまたん)。
「今すべきことは、今しなければならない」という意味です、と説かれており、私には耳の痛い言葉です。仕事を先延ばしにして心を苦しめるのも自分、一つづつ整理して爽やかな心で過ごすのも自分。
いけばなには、紅葉が美しいナナカマドを主体に使いました。
牧野富太郎博士によると、ナナカマドは材が堅いので燃えにくく、かまどに七度入れてもまだ焼け残るというのでこの名がついたと述べられています。別名「雷電木」は、雷除けの木ということで、家の軒先などに植える地域もあるようです。北欧にも西洋ナナカマドが自生しており、英名Rowan、又はMountain Ash、スコットランドではwiggen treeとも呼ばれ、神話によれば雷神トールが増水した河を渡るとき、このナナカマドに助けられたとされており、北欧などでは魔除けの木であるようです。出会わせた栗は、秋の豊かな実りを象徴して。
花材:七竈(ナナカマド)・栗・鶏頭・古木
9月29日、ガーデニングの雑誌「My Garden」2014年秋号(9月16日発売)に掲載されました。
昨年の華道祭「美しい地球をいける」のスーパーバイザー・白砂伸夫先生の嵯峨のお宅を訪れ、お庭の花を
採って室内に飾るという企画です。

9月28日、古流理恩会の習作展が東京駒込にある古流会館で開催され、現家元 宇田川理翁先生にお目にかかりお話させていただきました。家元の作品写真.

2014年9月28日、東京美術倶楽部で開催された、広山流三代家元十三回忌追善華展に伺いました。
現四代家元 岡田広山先生の見事な大作の前で記念写真。

京都アスニー ゴールデンエイジアカデミー講演
「いけばなで美しい地球を守る」
2014年9月5日(金)に京都アスニー4階ホール(第8研修室・山科アスニーで同時中継)において、約90分間の講演をさせていただき500名あまりの方が受講されました。
内容は、次の通りです。<いけばなで環境を守る>とは、いけばなでごく身近な連続した山から海までの風景に美を見出し、環境を愛する心を生み育てるという考え方です。大切なことは、風景は人と自然の係わり合いによって保たれ、かつ「その七景のどれ一つかけても自然環境はおろか生命観が欠けてしまう」ものであるということです。日本独特のいけばな文化は、世界の人々の平和と地球環境の保全までにつながるものだというお話をさせていただきました。
講演の中で、「深山の景」「野辺の景」をいけ、また三大名月鑑賞池の一つである大沢池畔で開催される「観月の夕べ」をご紹介いたしました。
観月の夕べは明日6日から8日まで行われます。雅な大宮人のお月見の雰囲気を味わっていただきたく、ぜひお越しくださいませとお話致しました。


雁来紅
秋が来ると、いろいろな秋草が咲き乱れて楽しみが多いです。私は、葉鶏頭が大好きなので、咲くのを心待ちにしていました。葉を観賞することから「葉鶏頭」の名があり、雁が飛来するころに葉が紅色になるところから漢名は「雁来紅」と言われているそうです。夏の初め頃にでる葉は緑ですが、8月以降、茎の上の方が赤や黄色に色づき、学名のアマランサス・トリコロール(三色の、という意味)の名にふさわしい姿に変容していきます。
月刊嵯峨9月号の門跡様のお言葉「柳緑花紅」に因んで。
「柳緑花紅」中国の詩人・蘇軾(そしょく)の詩に出てくるこの言葉を引用されて、門跡様は<美しい自分とはどのようなものであるかと考えたことはありますか。>と私たちに問いかけられています。
この世のものは姿も形も皆違っていて、それぞれ一つ一つの命に自然の理が備わっている、それをあるがままに受け止めよ、という意味のようです。
私は、自分に備わっている力を時期に応じて精一杯開かせることで、人が生き生きと輝くのだとお教え頂いたように感じました。そして<美しく着飾ることは誰にでもできますが、ありのままの自分は、自分にしかない美しさなのです。>この締めのお言葉から勇気を頂いて、今月から始まる平成26年度後半に向かって元気に前進したいと思います。
いけばな新進作家展が9月2日まで、大阪・心斎橋大丸本館7階で開催されています。
嵯峨御流からは、前期6名、後期6名の作品が出瓶されています
